不動産投資コラム

不動産投資家のための金利の引き下げ交渉術/準備編

2019/06/19
不動産投資家のための金利の引き下げ交渉術/準備編

不動産の価格がようやく下がってきたと言われていますが、まだまだ高いという印象をお持ちの投資家さんは多いと思います。
しかも、銀行融資が厳しくなって、融資はするけれども頭金を要求されて、物件購入も難しい状況です。

物件が買いたくても、買えない。
「こんな状況では何もすることがない!」と思っていないでしょうか?

今回は金利の引き下げ交渉術についてお話しいたします。

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賃貸経営は利益を最大限追求すること

賃貸経営は、不動産を購入することだけが仕事ではありません。

不動産が購入できない=売上を上げることができないと考えると、売上を上げる以外に、経営を良くするために何ができるのでしょうか?

経営とは、利益を最大限追求することです。

「利益=売上-経費」と考えると、経費を少なくすることで利益は大きくなるのです。

不動産を購入できない今、経費を下げる努力をしましょう!

経費を下げるというと、電話代を節約しようとか、できる限り紙を印刷しないようにとか、支出をなるべく少なくするということをイメージする方も多いでしょう。

それも確かに大事なのですが、やるならもっと大きな削減を考えるべきです。

大きな支出とは、借入金利です。

借入金利として下げた場合の経費削減額とは…

不動産投資は、基本的に借り入れで行っている方が多いでしょう。
規模によっては、借り入れも多額になっている方がいらっしゃいます。

そうすると金利についても相当な金額を払っていることになります。

借入金が億単位だと金利が1%下がるだけで支出が大きく削減できます。

例:1億円のローンの場合
  • 1億円のローン残高
  • 適用利率2.5%
  • 残期間が20年間

の場合、毎月の返済額は約53万円

この借入の適用利率を1.5%に下げる事ができれば、毎月の返済額は約48万円になります。
月々の返済額を約5万円下げることができるのです。

年間約60万円の削減です。

また利息の総額でいうと、適用利率2.5%の利息総額は、約2,718万円
適用利率1.5%の利息総額は、約1,581万円
利息総額で約1,137万円の削減になります。

例えば、利回り4%(実質利回り)を狙っている方であれば、年間60万円手残りが増えるということは、60万円÷4%=1,500万円を投資したことと同じ効果が得られることになります。

銀行との付き合い方と金利交渉について

借入金利を下げることで、賃貸経営において利益を増やすことが出来ることは分かっていただけたかと思います。
では、どのように金利交渉を進めればよいのでしょうか?

金融機関から金利引き下げを提案してくることは、ほとんどないといっても良いでしょう。
大家さんは、この点をあまり意識していない方が多いように思います。

「この銀行と長くお付き合いをしているから」
「銀行がうちに対して悪いようにはしない」

などと言って、金利の引き下げをお願いすることもありません。

しかし、同じ銀行でも他の大家さんが、もっと低い金利で借りていることも多々あります。
それなのに、「なぜ銀行は金利を下げてくれないのだろう…」と思いませんか?

それは大家さんが、「金利を下げてください!」と、お願いしないからです

金利は銀行にとっては、収益源です。わざわざ収益源をなくすことはしません。

しかし、通常の商売において業者同士の取り引きであれば、価格交渉は常に行われています。
利益の綱引きのようなことが行われ、お互いに適正な価格に落ち着くのです。

適正な価格にするために、交渉をすることは悪いことではありません。
言うだけタダのようなものなので、断られたら断られたでよい、程度の気持ちでいる方がよいかもしれません

銀行との金利交渉をする前に

銀行に借入金利を交渉する
金利交渉を行うにも、いきなり銀行に行って、「金利を下げてくれ」といっても撃沈するだけです。

金利というのは、借り入れの契約(金銭消費貸借契約)で定めた利率です。
つまり、お金を借りるにあたって、金利をいくら付けますという約束をしたものです。
その約束を変えるということは、余程のことがない限りしないのです。

考えてみたら当たり前の話です。

「不動産を1億円で購入するという契約をしておきながら、引渡し直前になって8,000万円に下げてください。」という話は通用しないですよね?

相手からすると、一方的に損することですから簡単に受け入れられる話ではありません。
ですから、相手にとって損にならないように交渉しなければなりません。

『どうすれば相手は損をしないのか?』

もしサラリーマンの方であれば、経験したことがあると思います。
取引先がどういう会社(人)なら値下げに応じるでしょうか?

金融機関も同じです。
これがわかれば金利交渉ができるのです。

  • 今後融資を継続してくれる
  • 今後融資を拡大してくれる可能性がある
  • 約束を守る
  • 破たんしそうにない
  • 今後もお付き合いしたいと思うか

こんなところでしょうか。

次回はこの内容を具体的に考えてみたいと思います。

なお、固定金利の場合は、どんなに交渉しても金利は下がりませんので気を付けてください。
固定金利は、金利を固定して銀行の収益を確保する代わりに、市場金利が上がっても下がっても金利を変えないと約束したものです。

まとめ

・物件が買えず売上が上げられないときこそやるべきことがある。
・金利はこちらか言わないと下がらない!
・金利交渉を成功させるには、いかに相手(銀行)に損をさせないかを考えること。

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渡邊 浩滋
渡邊 浩滋

渡邊 浩滋

税理士・司法書士

渡邊 浩滋

税理士・司法書士

経営難だった実家のアパート経営を大きく改善し、大家さん専門の税理士事務所を設立。北海道から沖縄まで幅広く相談を受ける。セミナー、出版、連載など多方面で活躍。専門税理士ネットワーク『knees』メンバー。

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