8年連続で人口減少も都市圏では増加/最新人口推計
総務省はこのほど、平成30(2018)年10月1日現在の人口推計を公表しました。
日本の総人口は8年連続で減少するも、外国人の社会増加は6年連続で上昇しています。
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全国人口が8年連続で減少
全国の人口は総人口、日本人人口ともに8年連続の減少となりました。
日本人人口…1憶2421万8千人(前年よりも43万人【0.35%】の減少)
▼総人口の人口増減数及び人口増減率の推移(1950年~2018年)
7都県以外は減少/都道府県別人口増減率・割合
人口が増加した都道府県は東京都、沖縄県、埼玉県、神奈川県、愛知県、千葉県、福岡県の7都県で、それ以外の40道府県は人口減少となっています。
また、増加した7都県の人口増加率は前年と比べて、沖縄県・神奈川県が拡大、埼玉県は変わらず、東京都・愛知県・千葉県・福岡県は縮小しています。
▼都道府県別人口増減率(赤く囲ってあるのが人口増加の7都県)
「人口推計 2018年(平成30年)10月1日現在 概要」を加工して作成
自然増加は沖縄県1県のみ/自然増減・社会増減
人口が増加した7都県のうち、沖縄県だけが自然増加・社会増加、それ以外の6都県(東京都、埼玉県、神奈川県、愛知県、千葉県、福岡県)は自然減少・社会増加となっています。
また、人口が減少した40道府県のすべてが自然減少であり、社会増加しているのは大阪府、滋賀県などの8府県、そのほか32道府県では社会減少となっています。
▼都道府県別人口の増減要因(自然増減率及び社会増減率)
なお、外国人人口は6年連続で社会増加となり、増加幅は拡大しています。
日本人は3千人の社会減少となっている一方、外国人は16万5千人の社会増加となっています。
(自然増減…出生数と死亡数の差、社会増減…人口流入と流出の差)
全国人口の10.9%が東京都に集中/都道府県別人口と割合
最も人口が多い東京都の人口は1385万2千人。全国人口の10.9%が東京都に集中しています。
2位の神奈川7.3%、またそれ以下と比べても、まだまだ人口が東京都に一極集中している状況は変わらないようです。
都道府県別人口及び全国人口に占める割合(上位23位まで)▼
「人口推計 2018年(平成30年)10月1日現在 概要」を加工して作成
3大都市圏の人口は上昇
東京圏・名古屋圏・大阪圏の3大都市圏の人口と割合は下記のとおりです。
3大都市圏計 | 6613万5千人 (全国の52.3%、前年比0.2↑) |
東京圏人口 (東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県) |
3658万3千人 (全国の28.9%。前年比0.1↑) |
名古屋圏人口 (愛知県・岐阜県・三重県) |
1132万5千人 (全国の9.0%。前年比0.1↑) |
大阪圏人口 (大阪府・兵庫県・京都府・奈良県) |
1822万7千人 (全国の14.4%。前年同一) |
前年と比べると、東京圏・名古屋圏が0.1ポイント上昇、大阪圏は同率、3大都市圏総合では0.2ポイント上昇しています。
全国の総人口が8年連続で減少しているなか、都市圏人口はわずかに上昇傾向にあるようです。
また、3大都市圏に総人口の5割以上が在住している状況が続いています。
年齢別人口
年齢別人口をみると、労働力の中核となる15~64歳人口の割合は前年と比べ、東京都のみが同率、ほか46道府県では低下しています。
15~64歳の人口割合が高い都道府県上位5位は下記のとおりです。
都道府県 | 割合 | 前年比 | |
---|---|---|---|
1位 | 東京都 | 65.7% | 同一 |
2位 | 神奈川県 | 62.8% | 0.1↓ |
3位 | 愛知県 | 61.8% | 0.2↓ |
4位 | 埼玉県 | 61.5% | 0.2↓ |
5位 | 沖縄県 | 61.4% | 0.5↓ |
65歳以上の高齢者人口の割合
65歳以上の割合が高いのは、去年同様、最も人口が減少している秋田県でした。
一方、人口が増加している沖縄県や東京都などは高齢者の割合が低くなっています。
65歳以上の割合が多い県は下記のとおりです。
順位 | 65歳以上の割合が高い | 65才以上の割合が低い | ||
---|---|---|---|---|
1位 | 秋田県 | 36.4% | 沖縄県 | 21.6% |
2位 | 高知県 | 34.8% | 東京都 | 23.1% |
3位 | 島根県 | 34.0% | 愛知県 | 24.9% |
65歳以上の高齢者の割合と外国人人口が増加
人口増加している都道府県においても、増加率の縮小があるなど、少子高齢化の影響は着実に全国に及んでいます。
しかしそのような状況のなかでも、東京都、東京圏、3大都市圏の人口割合は上昇しているという結果になりました。
また、日本人人口が減少しているなか、外国人人口は増加中です。
所有している物件、購入しようとしている物件の入居者ターゲットについて、単身者向けは若者から高齢者や外国人など、ターゲットを広げていくことも必要になってきそうです。
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