不動産投資のQA

賃貸経営で発生する家賃滞納や、雨漏り、騒音など…様々なトラブル。対応方法について専門家がお答えします。

サブリース契約している管理会社を変えたいが、どうすればいい?

サブリースで物件を所有していますが、管理会社を変えたいと思っています。
その場合、今の入居者との契約はどうなるのでしょうか?

実務上は引き継ぐことになりますが、管理会社を変更できない可能性もあるため注意が必要です。

サブリース契約とは、一般的には所有者が管理会社に物件を一括して貸出し、管理会社が転貸人となって転借人に貸す仕組みの契約のことをいいます。

管理会社を変更するとなると、通常は現在結んでいるサブリース契約を一旦解除したうえで、新たな管理会社とサブリース契約を締結する流れになります。

この場合、居住している入居者はそのまま住み続けることとなり、新たな管理会社との間で再度賃貸借契約(転貸借契約)を結ぶことになります。
ただし、これはあくまで現在の管理会社がサブリース契約の解除に応じた場合です。

サブリース契約はあくまで商品名であり、法的な性質は転貸可能な賃貸借契約なので管理会社は賃借人という扱いになり、借地借家法が適用されるとされています。
となると、サブリース契約を解除するためには入居者を退去させる時と同じような「正当事由」が求められることになるのです。

正当事由はよほどの事情がなければ認められないため、管理会社がサブリース契約の解除に応じなければ管理会社の変更自体が難しい可能性があります。

2021/04/21

人口動向・賃貸需要に合わせた「新築一棟投資法」とは?無料解説書籍はこちら

棚田 健大郎

行政書士

棚田 健大郎

行政書士

大手人材派遣会社、不動産関連上場会社でのトップセールスマン・管理職を経て独立。棚田行政書士リーガル法務事務所を設立。現在に至る。

記事一覧