不動産投資のQA

賃貸経営で発生する家賃滞納や、雨漏り、騒音など…様々なトラブル。対応方法について専門家がお答えします。

修繕積立金の不足で100万円の拠出金を求められたが何とかできない?

管理会社から大規模修繕に必要な修繕積立金が足りないので、全戸一括拠出金として100万円負担するという議案書が届きました。
100万円の負担は重すぎます。大規模修繕は必要だと思いますが、他に方法はないのでしょうか。

銀行から借り入れする選択肢もあります。

マンションは概ね12年周期で建物の外壁や鉄部塗装、屋上防水などの大規模な修繕工事を実施する必要があり、そのための費用として毎月修繕積立金を積み立てています。

ただ、今回の事例のように実施時期になっても十分な修繕積立金が積み立てられていないと、不足分を補うために全戸一括拠出金として一定額を負担するという議題が上がることがあるのです。

マンションによっては新築当初から一括拠出金を前提にした資金計画を立てているケースもありますが、所有者の多くがそのことをちゃんと理解していないことも多く、実際に議題に上がってからトラブルになることがよくあります。

一括拠出金は今回の事例のように高額になることも多く、仮に議案が可決したとしても全戸完全に回収することは非常に難しいことから、あまりおすすめではありません。

その場合は、住宅金融支援機構などを利用して修繕積立金を管理組合名義で借り入れる方が現実的です。
そうすることで、各所有者が個別にキャッシュを支出する必要はなくなります

2020/11/13

手間をかけずに将来に備えた資産をつくる…空室リスクが低い不動産投資とは?

棚田 健大郎

行政書士

棚田 健大郎

行政書士

大手人材派遣会社、不動産関連上場会社でのトップセールスマン・管理職を経て独立。棚田行政書士リーガル法務事務所を設立。現在に至る。

記事一覧