不動産投資のQA

これって経費になるの、ならないの?確定申告する場合の項目はなに?そんな疑問に大家専門の税理士がお答えします。

修繕を行った場合、消費税はどのように資本的支出と修繕費に分ける?

修繕が発生した際、修繕の内容によって資産計上すべきもの(資本的支出)と、経費で一括計上するもの(修繕費)とに分けて処理しますが、その際の消費税は各費目に按分するのか、公租公課で一括処理してよいのか、教えてください。

税込経理か税抜経理かによって処理が異なります。

税込経理:消費税込みの金額で仕訳する方法
税抜経理:消費税抜きの金額によって仕訳する方法

消費税の免税事業者(2年前の駐車場、事務所・店舗賃料の合計が1,000万円以下等)の場合、税込経理が絶対になります。

消費税の課税事業者(2年前の駐車場、事務所・店舗賃料の合計が1,000万円超等)の場合、税込経理か税抜経理か選択できます。

税込経理の場合

消費税を修繕費と資本的支出に按分して、修繕費及び資産に上乗せすることになります。

税抜経理の場合

支払った消費税は、仮払消費税、租税公課で経費処理していきます。
一定の資産計上に係る消費税については、一括の経費処理ではなく、5年間(60ヶ月)で経費にしていく処理をしていきます。

つまり、本体価格は資産計上して一括経費にできないため、それに係る消費税も一括経費にできないようになっています。
これを、専門的な用語で「控除対象外消費税等」といいます。

詳しい要件、処理方法は下記の国税庁HPをご覧ください。
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shohi/6921.htm

このように税抜経理は難しい処理が必要になります。

税抜経理をしたい場合は、税理士等の専門家にご相談ください。

2019/05/06

不動産投資は、立地で決まる。人口動向や賃貸需要に合わせた「新築一棟投資法」とは

渡邊 浩滋

税理士・司法書士

渡邊 浩滋

税理士・司法書士

経営難だった実家のアパート経営を大きく改善し、大家さん専門の税理士事務所を設立。北海道から沖縄まで幅広く相談を受ける。セミナー、出版、連載など多方面で活躍。専門税理士ネットワーク『knees』メンバー。

記事一覧