スマホで確定申告/オンライン申告e-Tax使いやすく
いよいよ、今年も確定申告のシーズンがやってきました。
税理士にお願いしている、または自分自身で申告書を作成している、どちらの方も手続きを憂鬱に感じる方が多いのではないでしょうか。
国税庁では、個人納税者の向けに、オンラインで申告できるe-Taxの利用促進を強化しています。
平成29年のe-tax利用率は55%を超えていて、2人に1人がe-Taxを利用しています。
また、今年の1月からは、一部の条件にあてはまるサラリーマンの方は、スマートフォンでも確定申告を完結できるようになりました。
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e-Taxが利用できる、ID・パスワード方式とは
昨年までは、パソコンからe-Taxを利用してオンラインで確定申告を完結させる場合には、マイナンバーカード、ICカードリーダライタが必要でした。
しかし、平成31年1月より、ID・パスワード方式というのが追加されました。
マイナンバーカードおよびICカードリーダライタが普及するまでの暫定的な対応とのことですが、この方式であればマイナンバーカード、ICカードリーダライタがなくてもオンラインで手続きが完了できます。
こちらは、事前に税務署でID・パスワード発行をおこなう必要はありますが、混んでいる確定申告の窓口ではなく、一般の窓口で受け付けが出来ます。また、ID・パスワードの発行と同時にe-Taxの届出も行われます。
マイナンバーカードは不要で、本人確認として運転免許証など身分を証明するものを持参すれば即時で発行されます。
実際に、編集部員が税務署でID・パスワードの発行を行ってみたところ、税務署に入って10分程度でID、パスワードを発行してもらうことができました。
住所や暗証番号、秘密の質問と答え、メインのメールアドレスなど、必要事項を税務署員立ち合いのうえ、パソコンに入力し、運転免許証をみせれば、その場で「ID・パスワード方式の届出完了通知」が発行(プリントアウト)されます。
ただし、この方式はマイナンバーカードおよびICカードリーダライタが普及するまでの暫定的な対応とのことなので、いつまで利用できるかは未定です。
今年からオンラインで確定申告をはじめたい、e-Taxで申告してみたい、という方にはマイナンバーカード、ICカードリーダライタは不要なのでおすすめです。
スマートフォンで還付申告する場合
医療費控除やふるさと納税(寄付金)控除の適用をうけて、還付を申告するには、スマートフォンより、国税庁のホームページを検索し、確定申告書作成コーナーより作成画面へすすむことで申告ができます。
スマートフォンで申告を完結させるためには、下記の条件が揃っている必要があります。
- 給与以外に申告する収入がない
- お持ちの源泉徴収票は1枚のみ
- 勤務先で年末調整が済んでいる
- 医療費控除や寄付金控除以外に、追加する控除や年末調整の内容に変更がない
- 税務署でID・パスワードを発行してもらっていること
ふるさと納税でワンストップ特例制度を利用していた方は、寄付するたびに必要だった、ワンストップ特例申請書を寄付先自治体に送付する手間が意外と面倒だったのではないかと思います。
このスマートフォンで完結できる確定申告であれば、寄付先自治体への送付の手間がなくなるので、手続きとしては確定申告をするほうが簡単と感じる方も出てくると思われます。
政府がすすめるデジタル・ガバメントとは
e-Taxは、政府全体で推進する電子政府の構築に向けた取組の一環として、平成16年6月から全国で運用を開始しています。
税金の計算や申告といった処理は、IOTを利用することで、正確性や事務処理時間の短縮、また、文書管理コストの低減にもなるため税務行政の効率化につながります。
国税庁では、e-Tax申告ならではのメリット(還付申告書の処理期間の短縮、一定の添付書類の提出省略など)をもうけることで、利用者の拡大をすすめています。
▼オンライン(e-Tax)利用率
年度/区分 | 平成26年度 | 平成27年度 | 平成28年度 | 平成29年度 | 前年対比 |
---|---|---|---|---|---|
所得税申告 | 52.8% | 52.1% | 53.5% | 54.5% | +1.0 |
消費税申告(個人) | 56.0% | 58.8% | 63.2% | 66.1% | +2.9 |
上記の表は、直近5年のe-Taxの利用率ですが、少しずつではありますが利用者率は伸びています。
今回のID・パスワード方式により、利用者数がさらに増えることが期待されています。
デジタル化がすすむことで、面倒だった確定申告が、家で手軽に出来る。そんな将来も遠くないのかもしれません。
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