建物を区分登記することによって固定資産税が上がることはある?
1棟の建物を区分登記をした場合に、固定資産税が上がることはありますか?
区分登記で建物の固定資産税は変わらないが、土地に影響が出る場合も
建物の固定資産税評価額は区分登記を行ったとしても上昇することはありません。
固定資産税評価額は「再建築費用 × 床面積 × 経年減価補正率」を基準として算出され、建物の物理的な価値や規模が評価基準となります。
区分登記は法律上の手続きであり、建物の物理的な価値や構造が変わるわけではないため、評価額には影響を与えません。
また、タワーマンションを例にすると、税制改正で高層階に対する補正係数が導入された場合でも、建物全体の固定資産税額は変わらないことが前提とされています。
これは、建物全体を一括評価し、その税額を各区分所有者に按分する仕組みがあるためです。
ただし、建物の固定資産税が区分登記によって変わらない一方で、土地の固定資産税には影響が出る可能性があります。
特に住宅用地の課税特例が関係します。
住宅用地の課税特例とは、住宅が建っている土地について、課税標準額を以下のように軽減する措置です。
一般住宅用地(1戸につき200㎡を超える部分):課税標準額を1/3に軽減
区分登記を行うことで、戸数が増えることになって、住宅用地の特例面積が広がる可能性があります。
例えば、1棟の建物を区分登記して2戸の建物とみなされると、小規模住宅用地が200㎡✕2=400㎡まで拡大することになります。
結論としては、建物の固定資産税は区分登記を行っても評価額や税額が上がったり下がったりすることはありません。
一方、土地の固定資産税は、住宅用地の課税特例の対象面積が拡大することで下がる可能性はあります。
2026/01/23
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回答者渡邊 浩滋
税理士・司法書士