デザイン性の高い外壁塗装工事は、資産計上にしないとダメ?
デザイン性の高い配色をして外壁塗装をした結果、建物の見栄えが良くなった場合には、資産価値が上がったものとなって外壁塗装の費用は資産計上にしなければならないのでしょうか?
デザイン性が高くても、外壁塗装は通常「修繕費」として経費処理可能
デザイン性の高い配色による外壁塗装工事であっても、修繕費として全額経費処理して問題ないと考えられます。
平成元年10月6日裁決事例では、以下のように判断されています。
外壁塗装工事は、建物の通常の維持または管理に必要な修繕そのものであり、また、その範ちゅうに属するものであるから、修繕費とするのが相当である。
また、外壁天井防水美装工事についても、修繕工事に伴う補修面の美装工事であり、特別に上質な材料を使ったわけではないことから、これに要した費用も修繕費に該当する。
このように、たとえ外観が美しくなったとしてもそれは副次的な効果であり、補修が主目的であれば「修繕費」として処理できるというのが基本的な考え方です。
なお、タイル張りへの変更や材質の大幅な変更など、明らかに建物の資産価値を向上させるような工事であれば、資本的支出(資産計上)となる可能性があります。
しかし、単にデザイン性の高い塗装を施した程度であれば、修繕費として処理できる可能性が高いといえます。
2025/07/25
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回答者渡邊 浩滋
税理士・司法書士