不動産投資のQA

これって経費になるの、ならないの?確定申告する場合の項目はなに?そんな疑問に大家専門の税理士がお答えします。

管理会社が立て替えた振込手数料をオーナーに請求。インボイスは誰が発行?

管理会社が立て替えた振込手数料をオーナーに請求。インボイスは誰が発行?

管理会社をしています。

不動産オーナー様に家賃を送金するときの振込み手数料と、物件のメンテナンス等を立替払いしたときの振込み手数料は当社でインボイスを発行する、でよいでしょうか?

下記にて説明します。

立替金の場合

立替払いをしている場合、管理会社がオーナー宛にインボイスの発行することは認められていません。

売主(今回の振込手数料でいうと金融機関)がオーナー宛に発行したインボイスがないと、インボイスの要件を満たさないことになります。

そこで、立替払いをしている場合、管理会社がオーナー宛てに立替金精算書を発行することでオーナーの仕入税額控除ができることになります。

立替金精算書に記載する項目は

売手の氏名または名称および登録番号(インボイス発行事業者か否か)

適用税率

消費税額等

振込手数料を立て替えた都度、立替金精算書を作成するのは大変かと思います。
継続的に振込手数料を立て替える場合には、1回だけ立替金精算書を作成すればよいものと考えます。

なぜなら、振込手数料のインボイスについては、下記の通り緩和されています(令和6年2月29日国税庁発表)

金融機関ごとに発行を受けた通帳や入出金明細等と、任意の一取引(一の入出金又は振込み)に係る簡易インボイスを併せて保存すれば都度インボイスは必要ない。

ネットバンキングの支払手数料の簡易インボイスのデータがネット上で随時確認可能な状態であるなど一定の要件を満たすのであればダウンロードも必要ない

インボイスは求められない

そもそもATM振込については、自動販売機特例により3万円未満はインボイス不要とされています。

実務を考えると、振込手数料によるインボイスの要件を満たすのは現実的ではないという判断から緩和されています。

立替金精算書も同様に考えてよいものと思います。

管理会社の売上とする場合

振込手数料を立て替えではなく、管理会社の売上にしてしまう方法もあるかと思います。
この場合には、管理会社のインボイスで対応できることになります。

この場合、管理会社で手数料分を売上で計上し、金融機関に支払う手数料分を経費で計上することになります。

2024/06/07

東京に仕事を求めてやってくる単身者増加中…不動産投資は、立地で決まる

渡邊 浩滋

税理士・司法書士

渡邊 浩滋

税理士・司法書士

経営難だった実家のアパート経営を大きく改善し、大家さん専門の税理士事務所を設立。北海道から沖縄まで幅広く相談を受ける。セミナー、出版、連載など多方面で活躍。専門税理士ネットワーク『knees』メンバー。

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