不動産投資のQA

これって経費になるの、ならないの?確定申告する場合の項目はなに?そんな疑問に大家専門の税理士がお答えします。

IDECO(確定拠出年金)の給付金、一時金と年金どちらで受け取るのがよい?

今年サラリーマンを定年退職になりました。
IDECO(確定拠出年金)を来年から受け取れるのですが、「一時金で受け取る」と「年金で受け取る」を選択できるようです。
どちらがよいのでしょうか?

IDECO(確定拠出年金)の給付を受ける場合には税金がかかってきます。
それぞれの受け取り方で税金が異なります。

一時金で受け取る場合

「退職所得」となります。
退職所得は、退職金から勤続年数に応じた退職所得控除を引き、その残額について1/2をした金額で計算されます。

確定拠出年金の給付として一時金の支給を受けた場合の退職所得控除については、前年以前4年内に、他の支払者から支払われた退職金がある場合、前の退職金に係る勤続期間との重複期間については、退職所得控除の計算から除くことになっています。

結果的に退職所得控除が少なくなり税金が増えてしまいます。

しかし、1/2控除であったり、他の所得と合算されずに税率を適用することができるため、他の所得が多い場合には一時金としてもらった方が有利になることが多いです。

年金で受け取る場合

「雑所得」となります。
公的年金に係る雑所得扱いになるため、年金の収入金額から公的年金等控除額を差し引いて所得を計算していきます。

公的年金等控除額は、年金額に応じて控除額が増えるしくみになります。
65歳未満の場合は最低60万円控除があります。
確定拠出年金以外の公的年金を受ける場合には、合算されて控除額が計算されます。
他の公的年金がなければ、この控除を上手くつかって税金を抑えられる可能性があります。
いずれがよいかは他の所得状況によるためシミュレーションして判断することがよいと考えます。

2022/05/27

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渡邊 浩滋

税理士・司法書士

渡邊 浩滋

税理士・司法書士

経営難だった実家のアパート経営を大きく改善し、大家さん専門の税理士事務所を設立。北海道から沖縄まで幅広く相談を受ける。セミナー、出版、連載など多方面で活躍。専門税理士ネットワーク『knees』メンバー。

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