不動産投資のQA

これって経費になるの、ならないの?確定申告する場合の項目はなに?そんな疑問に大家専門の税理士がお答えします。

不動産を現金で購入すると税務署から目をつけられる?

3,000万円のアパートを現金で購入しようと思っています。

現金で購入すると、税務署から目をつけられて、面倒なことになると聞いたのですが、本当でしょうか?

現金で購入したら、すぐに税務署から目をつけられるわけではありません。

不動産などを購入した場合、税務署から「お買いになった資産の買い入れ価格などについてのお尋ね」という文書照会が送られてくることがあります。

不動産を購入した場合、不動産登記をして購入者の名義にしますが、この情報が税務署に回ってきます。

そして、不動産を購入した人に、この文書照会を送るのです。
全員に送られるわけではなく、ランダムに送っているとのことです。

ただし、その目的は購入資金について贈与がなかったか等を確認するため、融資を受けずに購入した場合(不動産登記情報で、抵当権が設定されていない場合)を特に抽出されるのではないかと思います。

文書内で主に聞かれる内容は、

  • 購入者の年齢、職業、年収
  • 不動産の購入価格
  • 購入資金をどのように調達したか

などです。

例えば、専業主婦で年収が0円にもかかわらず、数千万円を現金で払ったのであれば、贈与などがあったのではないかと推定されることになります。

逆に、無職であっても、資金調達に理由がつけられればよいのです。

  • 長年勤務していた時期があって、貯蓄していた。
  • 数年前に相続があって、現金を所有していた。

など。
当然に、そのエビデンスが求められることにはなりますが、しっかりと自分のお金と証明されれば問題ありません。

このお尋ねの回答は任意ですが、返答しないと何度も催告されます。
税務調査になることも考えられるので、答えておくのが無難です。

2021/03/09

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渡邊 浩滋

税理士・司法書士

渡邊 浩滋

税理士・司法書士

経営難だった実家のアパート経営を大きく改善し、大家さん専門の税理士事務所を設立。北海道から沖縄まで幅広く相談を受ける。セミナー、出版、連載など多方面で活躍。専門税理士ネットワーク『knees』メンバー。

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