不動産投資コラム

入居者に喜ばれる?嫌がられる?周辺施設の見極め方

2019/06/25
入居者に喜ばれる?嫌がられる?周辺施設の見極め方

入居者に嫌がられる周辺施設について、前回解説しましたが、近隣環境については人によって感じ方が180度変わってくる施設もあります。

手間をかけずに将来に備えた資産をつくる…空室リスクが低い不動産投資とは?

人によって感じ方が分かれる施設

次の施設については、入居する客層によってプラスにもなればマイナスにもなる可能性があります。

学校・保育園

子供の声やチャイム、校内放送、さらには運動会や体育祭などのイベントの際の喧騒など、意外と騒音問題になりやすいです。

音に敏感な方にはあまり向きませんが、小さい子供がいるファミリー層をターゲットとする物件であれば、かえって学校や保育園がすぐ近くで便利というプラスに働く可能性もあります。

公園

小さな子供がいるファミリー層にとって、公園が近いことはとてもありがたいのですが、深夜になると一転して若者がたむろうなど、治安が悪くなる場合があります。また、公園に来る人の路上駐車が邪魔になるケースもあるようです。

特に、コンビニの近くの公園については深夜のたまり場になりやすい傾向があるため、できるだけ避けたほうがよいかもしれません。

神社・仏閣など

神社、仏閣、教会など宗教色の強い施設については、信仰心の強い人が他宗教の施設を敬遠する可能性があります。

また、神社の場合は縁日などで夜中にうるさかったり、周辺のゴミ問題などが懸念されます。

病院

ご高齢の方などにとって、病院が近くにあることはとても便利ですが、救急対応している病院の場合、救急車が夜中でも来ることがあるため、騒音に悩まされる可能性があります。

このように、人によって好き嫌いが分かれる施設もありますので、想定している入居者層にとって、その施設がプラス、マイナスどちらに影響するのかよく検討することが大切です。

嫌悪施設が資産価値に与える影響

嫌悪施設が近隣にある物件については、不動産投資において次のような影響が出てくる可能性があります。

ローンが組めない

嫌悪施設が与える悪影響が非常に大きい物件については、金融機関からの担保評価があまり出ないため、ローンが組めなかったり、組めてもフルローンが組めないというケースがあります。

ローンが組めないとなると、キャッシュで購入しなければならないため、いくら割安だったとしても初心者投資家にとってはハードルが高い投資となるでしょう。

空室の長期化

嫌悪施設が近隣にある物件については、比較されるとどうしても入居者が決まりにくくなってしまいます。特に、引越しシーズンを過ぎた5月以降については、非常に成約率が落ちてくるため、長期空室も覚悟しなければなりません。

空室の長期化を防ぐためには、他の同等物件よりも家賃を割安に設定するなど、別のメリットを提示する対策が必要です。

短期間解約率が高い

入居はしたものの、嫌悪施設の影響で早期に退去してしまう可能性が高い傾向にあります。
嫌悪施設の存在について契約前に説明したとしても、実際に住んでみないと実感がわかないことも多く、「やっぱり合わない」と感じて退去するケースは少なくないようです。

短期間解約が多いと、その分原状回復工事費用や不動産会社に支払う募集広告費用など余分な経費が増えるため、不動産投資にとってはマイナスとなります。

有効な対策はあるのか

嫌悪施設が近隣にある物件でも、他の物件よりも安く購入できるのであれば、不動産投資としては一定の魅力があるといえます。では、そういった物件を購入して賃貸経営する場合、資産価値が下がらないようにできる対策はあるのでしょうか。

家賃を相場よりも下げる

家賃を近隣の同等物件よりも低く設定することで、入居者が決まりやすくなり、空室期間を短くすることが可能です。また、家賃が相場よりも安ければ、短期間解約の抑制にもつながります。

相場よりも安く購入できるのであれば、家賃についても相場より下げても一定の利回りは維持できるはずですので、購入する段階で事前に家賃をシミュレーションしておくとよいでしょう。

差別化を図る

物件の差別化を図る
ペット可能、バイク置き場あり、外国人入居者歓迎、女性限定、学生限定など入居条件や設備面で特徴的な差別化を図ることで、ニッチ層をピンポイントに集客できるため、ニーズと合致すればかなり有効な対策となります。

リフォームなどであまり費用をかけるのではなく、アイデアで差別化を図ることがポイントです。費用をかけてしまうと、利回りを圧迫してしまい、家賃を相場よりも値下げすることが苦しくなりますので注意しましょう。

嫌悪施設がセーフな距離とは

嫌悪施設が物件に及ぼす悪影響は、物件との距離や位置関係に大きく左右されます。
物件自体に直接隣接している場合は最も影響が大きいですが、物件の周辺ワンブロック以内にあれば、入居者には事前に説明しておいたほうがよいでしょう。

葬儀場、火葬場、墓地など心理的な影響がある施設については、ある程度離れていても視覚的に窓やベランダから見える位置にあれば影響があります

一概にどこからがセーフで、どこからがアウトという境界線はありませんが、心理的な影響がある施設については、影響する範囲が広いため注意しましょう。

まとめ

嫌悪施設は賃貸経営に大きな影響をもたらしますが、スーパー、ドラッグストア、コンビニなど入居者に喜ばれる主要買い物施設も近くにある物件であれば、デメリットをメリットで相殺できる可能性もあります。

たとえ嫌悪施設が近隣にある物件だとしても、価格が割安、駅から近い、といったメリットがあれば、やり方次第で十分成功できるはずです。

大切なことは、物件を購入する段階で、不動産投資家自身が嫌悪施設の存在を理解し、その物件にあった対策を考えることでしょう。

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棚田 健大郎
棚田 健大郎

棚田 健大郎

行政書士

棚田 健大郎

行政書士

大手人材派遣会社、不動産関連上場会社でのトップセールスマン・管理職を経て独立。棚田行政書士リーガル法務事務所を設立。現在に至る。

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