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住宅性能表示制度とは?4つのメリットと普及割合

2020/02/16
インベストオンライン編集部
住宅性能表示制度とは?4つのメリットと普及割合

住宅性能表示制度を知っていますか?
平成12年4月1日に施行された「住宅の品質確保の促進等に関する法律」に基づく制度で、良質な住宅を安心して取得できる市場を形成するために、下記の3点を柱として同年10月に本格的に運用開始された制度です。

  • 新築住宅の基本構造部分の瑕疵担保責任期間を「10年間義務化」
  • 様々な住宅の性能をわかりやすく表示する「住宅性能表示制度」
  • トラブルを迅速に解決するための「指定住宅紛争処理機関」

住宅性能評価書を取得した場合のメリットや、直近の評価書の交付割合を解説いたします。

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1.住宅性能評価書とは?

住宅性能評価書とは、住宅性能表示制度に基づいて発行されるもので、国に登録された公正中立な第三者機関(登録住宅性能評価機関)が設計図書の審査や施工現場の検査を経て等級などを評価し、交付するのが住宅性能評価書です。設計、建築の2種類あります。

  • 設計住宅性能評価:設計図書の段階の評価結果をまとめたもの
  • 建設住宅性能評価書:施工段階と完成段階の検査を経た評価結果をまとめたもの

「耐震性にすぐれた」、「省エネルギーな建物」と販売業者にいわれても、消費者にはどの程度なのかが分かりません。それを住宅性能評価書の等級などで数値化し、比較して理解しやすいようにしています。建物の通知表のようなものといえるでしょう。

当初は全10分野を確認していましたが、より普及を広めるために平成27年4月に必須は4分野、残りの6分野は選択に緩和されました。

住宅性能評価の10項目

2.住宅性能評価書のメリット

住宅性能評価を受けることで、大きく4つのメリットがあります。

(1)住まいの性能が等級や数値で表示されるので、消費者が住宅の性能の相互比較できる
(2)フラット35が適用可能になり、金融機関によっては住宅ローンの金利が優遇される
(3)耐震等級に応じて地震保険の割引を受けることができ、最大で50%の割引となる
(4)トラブルが起きても専門的な紛争処理機関に紛争処理を委託することができる

3.平成29年の評価書(設計)交付割合は過去最高

国土交通省が平成30年6月29日に発表した、平成29年度の住宅性能表示制度の実施状況では、住宅性能評価書(設計)を交付した住宅の割合が24.5%と過去最高になりました。

評価書交付割合

設計:24.5% 
└新設住宅着工戸数:946,396戸

評価書交付実績

設計:232,062戸(対前年比:2.2%増)
建設(新築):177,039戸(対前年比:4.1%増)
建設(既存):396戸(対前年比:5.3%増)

▼年度毎の設計住宅性能評価書交付戸数と着工戸数の比較
年度毎の設計住宅性能評価書交付戸数と着工戸数の比較
国土交通省 報道発表資料より

4.平成29年度の評価書(建築)交付実績

共同住宅と一戸建ての新築の建設住宅性能評価書の交付実績の推移をみると、3月に向けて右肩上がりに交付数が伸びています。共同住宅等にその傾向が強くでているのは、3月~4月の転居シーズンに向けて建物が施工されるためでしょう。

平成29年度の合計は、共同住宅(115%)のほうが多い交付戸数となっています。

  • 一戸建て:82,523戸
  • 共同住宅等:94,516戸/5,943棟

▼平成29年度の新築の建設住宅性能評価書交付実績の推移
住宅性能評価の平成29年推移
国土交通省 報道発表資料より

5.違法建築物件を建てない、購入しないために…

違法建築物や、欠陥住宅などのニュースはよく耳にします。
自分が住まう住宅、賃貸目的の共同住宅、どちらも欠陥があれば入居者の負担、建物オーナーの負担ははかり知れません。

そのような物件を購入することがないよう、購入前に住宅性能評価書の有無を確認してみてはいかがでしょうか?

今回は新築をメインに解説いたしましたが、既存の建物でも評価を受けることができる、「既存住宅性能表示制度」もあります。
建物の性能を消費者が理解できる、住宅性能表示制度の普及が期待されます。

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最新の不動産投資情報やノウハウをリアルタイムにお届けする、株式会社インベストオンラインの広報担当。投資初心者向けコンテンツから上級向けの物件最新情報まで、広く発信していきます。

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