補助金を受け取った場合、消費税還付に影響する?
新築マンションを建てようと思っています。
すでに消費税の課税売上があるため、消費税の課税事業者になって、建物に係る消費税還付をしようと思っています。
マンションの建築にあたり、市から補助金が受けられます。
この補助金を受けると、消費税還付に影響がありますか?
補助金に係る消費税還付部分を返還しなければならない場合があります。
令和2年9月30日までは、消費税の課税売上割合が95%以上であれば、仕入に係る消費税を全額控除することができます。
(令和2年3月31日までに請負契約している場合は、10月1日以降でも控除が可能)
補助金の受け取りは、消費税の不課税になります。
消費税の課税売上割合は、ざっくり表すと、課税売上/(課税売上+非課税売上)です。
不課税は、この算式には入らないため、課税売上割合には影響しないことになります。
すると、補助金を受けながら、消費税還付も受けられてしまい、二重に補助金を受けるのと同じ状況になってしまいます。
これを調整すべく、補助金に係る消費税還付部分を返還する措置が取られています。
なお、返還が必要になるのは、下記の要件を満たした場合になります。
- 消費税の課税事業者であること
- 原則課税であること
- 補助金によって支出した金額に係る消費税を(税額)控除していること
要件を満たす場合には、市への報告も必要となりますので、ご注意ください。
2020/08/31
手間をかけずに将来に備えた資産をつくる…空室リスクが低い不動産投資とは?
回答者渡邊 浩滋
税理士・司法書士