コラム

不動産投資で必ず知っておくべきリスクと対策法

不動産投資で必ず知っておくべきリスクと対策法

不動産投資で失敗してしまう人は、「不動産投資のリスク」について勉強不足、理解不足であることが多いです。

しかし対策さえできれば、不動産投資は初心者でも難しいことはないのです。
今回は不動産投資をはじめる前に知っておきたい、そして不動産会社からは教えてもらえない「不動産投資のリスク」について解説いたします。

これを読めば、不動産投資に失敗しないためのポイントがわかりますので、ぜひ参考にしてください。

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不動産投資のリスクについて

不動産投資のリスクについて

不動産投資におけるリスクは、ほかの投資とは大きく異なる点がいくつかあります。

不動産投資を始めるにあたっては、これから解説する不動産投資ならではのリスクを事前に理解し、その上で対策を講じていくことが、不動産投資で成功するためのポイントになります。

ここでは、不動産投資の「リスク」とその「対策」について解説します。

空室リスクと滞納リスク

不動産投資で得られる収益の大半は「家賃収入」です。

ですから、家賃が入ってこない状況が発生すると、当初の返済計画は大きく狂うことになります。

家賃が入ってこないリスクとしては、「空室リスク」「滞納リスク」があります。

株式投資で得られる配当金に比べ、不動産投資で得られる家賃については、空室や滞納によって回収ができない可能性が出てきます。

空室リスクについては、賃貸需要の少ない地域や、競合する物件が多い地域で不動産を購入してしまうと、予想よりも空室期間が長引いたり、入退室が多く発生したりする可能性があるため注意が必要です。

MEMO

空室リスクに対する対策法

入居者募集中-管理会社に任せっぱなしにしない

空室リスクに対する対策は、できるかぎり空室を少なくすることに尽きます。
そのためには、賃貸募集について不動産会社任せにしないことです。

たとえ管理会社に管理を委託していたとしても、賃貸の募集状況について積極的に確認し、必要があれば近隣の不動産会社を回って募集図面を配るといった行動力も必要になります。

不動産会社に依頼していれば、賃借人が勝手に決まると思っていたら大きな間違いです。

空室リスクを軽減させるために必要なこと、それは投資家自身の積極性と行動力です。

積極的な投資家の物件は、不動産会社も積極的に紹介して決めてくれるようになります。

また、退去後の原状回復工事についても、最低限の掃除をするだけではなく、古くなった設備を徐々に取り替えたり、お洒落なアクセントクロスを貼ったりなど、ほかの物件との差別化を考えていくことも重要です。

MEMO

滞納リスクに対して

家賃滞納督促

家賃滞納の対策というと、入居審査を徹底すること、と言う専門家の方がいますが、決してそれだけではありません。

むしろ入居審査を厳しくしすぎると、かえって不動産会社から紹介を敬遠されてしまい、空室リスクが大きくなる危険性があります。

一昔前であれば、終身雇用が成立していたため、入居審査を徹底すれば、入居後になって突然家賃を滞納することはほとんどありませんでした。

ところが最近では、数年で転職してしまう人が増えたため、いくら入居時の審査を厳しくしたところで、滞納リスクを回避することは難しくなっています。

対策としては次の2点が有効です。

対策1:連帯保証人を強化する

賃貸契約で重要なことは、契約者本人よりもむしろ連帯保証人です。

通常であれば、連帯保証人は1人ですが、それを2人立ててもらうことで、家賃滞納が発生した際のリスクヘッジとします。

どうしても2人立てられない場合は、家賃保証会社を利用してもらうとより効果的です。家賃保証会社を利用すれば、家賃滞納は実質的に発生しなくなるため、一番のリスクヘッジとなります。

対策2:迅速な督促

家賃滞納はいくらリスクヘッジをしても完全に回避することはできません。

そのため、滞納を「回避」するという考えから、滞納を「抑制」するという考えのほうが重要になってきます。

滞納を抑制するために効果的なのが、「迅速な督促」です。

一般的には、家賃滞納が発生しても、すぐに本人や連帯保証人に連絡をせず、数日様子を見るという人が多いかと思います。

ただ、それでは賃借人に家賃滞納の重大性が伝わりません。

そこで、家賃滞納が発生したら即日電話をして督促する癖をつけることで、賃借人に
「家賃滞納は絶対にあってはならない」
という意識を植え付けることができるのです。

実は家賃滞納の多くは、払えなくて滞納しているのではなく、払えるけれどほかの支払いを優先しているから払えない、というケースがよくあります。

例えば、家賃よりもカードの返済を優先するといったケースです。

人は早く督促される債務から優先的に返済しようとするため、滞納発生時の迅速な対応は、かなりの滞納抑止力となります。

修繕費用リスク

とくに中古物件で注意したいのが修繕費用リスクです。
通常はエアコンや給湯器、キッチンや床材の交換、壁紙の張替え、トイレの修繕、大規模なものになると屋上防水工事や鉄部塗装、外壁工事や雨漏り工事、オートロック設備等々、多額な修繕費用がかかることがあります。

対策としては、事前に修繕費用を見込んでシミュレーションすること、また修繕履歴をよくチェックするようにしましょう。

修繕履歴についてはこちらの記事をご覧ください。
中古の修繕履歴を見落とすな!区分マンションの場合
中古の修繕履歴を見落とすな!一棟アパートと設備

債務リスク

債務リスク アパートローン

不動産投資最大のリスク、それは「債務リスク」です。

このことは、不動産会社の営業マンはほとんど教えてくれません。
債務リスクとは簡単に言うと、「借金をすることによるリスク」のことです。

不動産に投資するためには、投資家の名義で銀行から融資を受ける必要があります。
その金額は数百万円という単位ではなく、数千万円から億を超えることもあります。

いくら投資とはいえ、このような多額の借金を背負うことになるのは、大きなリスクであると言えます。

債務リスクを回避するためにすべきこと、それは綿密な「返済シミュレーション」を事前に行うことです。

アパートローンは、債務ではあるものの「返済するあてがある債務」でもあります。

というのも、アパートローン返済の原資となるのは「家賃収入」であり、自分の給料ではありません
この点が、普通に銀行で借り入れする点と違います。

毎月の返済に充てる収入の目処がある上での借金のため、返済計画だけしっかりしていれば、債務リスクは十分リスクヘッジが可能なのです。

ポイントとしては、毎月得られる家賃収益、不動産の維持にかかる経費、借入金利や返済方式などを盛り込んで正確な返済シミュレーションを立てることです。

なお、不動産投資に失敗する投資家のなかには、

「銀行が融資してくれる=この投資にお墨付きをもらえた」

勘違いするケースがあります。

銀行がアパートローンの審査を通す基準は、投資が成功するから融資をするのではなく、万が一失敗しても不動産を売却すれば最悪回収できると判断したからです。

この点を勘違いすると、返済シミュレーションがおろそかになりますので注意しましょう。

金利上昇リスク

日銀の施策により、低金利がつづいているため、変動や、5年や10年の期間固定金利で事業融資を組んでいる投資家も多くいると思われます。
その際にリスクとなるのが、金利の上昇です。

諸外国と比較すると日本の金利は低い状況が続いています。
金利が上昇しても返済が厳しくならないように、利回りは余裕をもった返済シミュレーションが必要になります。

資産価値下落リスク

お金を投資する

不動産投資は物的資産であるため、経年とともに資産価値が下落する傾向にあります。

また、急激ではないにしても、経済情勢を受けて資産価値が徐々に下がるといった可能性も考えられます。

MEMO
資産価値下落リスクに対する対策法

不動産投資は投資する時点で、ほぼ成功か失敗が確定すると言われています。
その理由のひとつは、不動産の立地がとても重要だからです。

例えば、不動産投資をするなら東京都が賃貸需要もあって良い、とよく言われていますが、それだけでは情報として足りません。

東京都であっても、資産価値が下落しにくいエリアというと、東京都23区内であり、さらに都心5区である渋谷区、新宿区、千代田区、港区、中央区であり、さらに絞ると都心3区である千代田区、港区、中央区です。

このようにひとつは資産価値が下落しにくい都心の不動産に投資をすることです。

そのほかにも、定期的に設備を入れ替えて綺麗な状態を保つなど、物理的な要因のケアも重要になってきます。

家賃下落リスク

家賃下落リスク
不動産投資家の多くが頭を悩ませているのが「家賃下落リスク」と言っても過言ではないでしょう。

日本は新築志向が強いため、新築価格が極端に高くなる傾向にあり、その反動で中古物件の家賃については年々値下がりしていく傾向があります。

昨今の景気対策でも、不動産価格自体は上昇傾向にありますが、家賃についてはなかなか上昇しません。

不動産投資で成功するためには、家賃下落リスクとの向き合い方が勝敗を分けると言っても過言ではないでしょう。

MEMO
家賃下落リスクに対する対策法

家賃下落については、大前提として避けることは難しいです。

意地を張って家賃を下げないでいると、ただ空室リスクが膨らむだけで、結果的に高い家賃で決まったとしても年間収支では赤字になったり、すぐに退去されてしまったりするだけです。

そのため、家賃下落リスクについては回避するというよりも、当初から返済シミュレーションに盛り込んでおくことが重要になります。

つまり、ある程度家賃が値下がりしていくことを前提に考えて、それでもローンを返済していけるのかどうかシミュレーションし、大丈夫であればその物件に投資すればいいのです。

リフォームなどをして家賃を維持することも重要ですが、ワンルームの場合はリフォームにかけた費用を回収するのにも時間がかかるため、多少家賃を下げて早く次の入居者を決めた方が、年間を通して収支を見ると有利なのです。

入居者の死亡のリスク

不動産投資を長くしていると避けられない、入居者の死亡。
こちらは病院などで亡くなられる場合と自殺や孤独死など物件で亡くなってしまう場合など、ケースによって求められる対応も変わってきます。

入居者の死亡についての対、オーナーとして知っておくべき事項についてはこちらの記事をご覧ください。

入居者が亡くなったら【前編】必要な対応と賃借権
入居者が亡くなったら【後編】告知義務と賃料の影響

災害リスク

不動産 災害のリスク
不動産投資で最近懸念され始めているのが、災害リスクです。

東日本大震災や熊本大地震のあとに、地震や津波によって不動産がダメージを受けたらどうなってしまうのだろうという不安から、災害リスクを真剣に検討する不動産投資家が増え始めています。

MEMO
災害リスクに対する対策法

災害リスク対策としては、まず保険への加入があります。
火災保険に加入することで、万が一の火事の際にもある程度の保険金がでるため、それによって損害を補填することができます。

入居者が保険に入っているから大丈夫

と思っている人が時々いますが、入居者が加入している保険は、入居者自身の「家財」に対する保険と、大家に対する「借家人賠償保険」だけです。

ですから、近隣からのもらい火で建物が燃えたとしても、入居者の保険から投資家に対して保険金がおりるわけではありません。

また、地震に対する備えとしては、地震保険への加入もリスクヘッジとなります。

地震保険は火災保険とセットでの加入が条件となります。
ただし、地震保険で補償される金額には上限があります。

建物で5000万円、家財で1000万円が限度額となるため、損害のすべてを補填できるわけではありませんので注意しましょう。

また、投資する物件が、行政が指定する「土砂災害警戒区域」であるのかどうかも非常に重要なポイントとなります。

最寄りの役所や土木事務所に問い合わせることで教えてもらえますので、念のため確認しましょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

不動産投資にはこれらの特徴的なリスクがありますが、対応策を見ていただければ分かるとおり、どれもちょっとした工夫だけでリスクヘッジすることが可能です。

不動産投資は今回ご紹介した対応策をきちんと実行すれば、ほとんどのリスクは回避できますので、まずは投資を怖がらず、思い切って始めてみてはいかがでしょうか。

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棚田 健大郎

棚田 健大郎

行政書士

棚田 健大郎

行政書士

大手人材派遣会社、不動産関連上場会社でのトップセールスマン・管理職を経て独立。行政書士、マンション管理士、ファイナンシャルプランナーなどの資格を取得し、棚田行政書士リーガル法務事務所を設立。現在に至る。

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