不動産投資のQA

これって経費になるの、ならないの?確定申告する場合の項目はなに?そんな疑問に大家専門の税理士がお答えします。

相続税の小規模宅地の減額を使うために同居はいつからすれば適用?

将来、母の相続にあたって、母の住んでいる自宅に小規模宅地の減額の適用を受けたいと思っています。
今は別居していますが、将来は同居したいと思っています。
どのくらい前から同居すれば、小規模宅地の減額の適用を受けることができますか?

居住用の小規模宅地の減額は、一定の要件を満たせば自宅の敷地について330㎡まで80%減額をすることができます。

子供が相続する場合、次のどちらかに該当しないと適用が受けられません。

  • 同居している子
  • 家なき子(別居親族で、3年以内に3親等以内の親族の持ち家に住んでいないことなどの要件を満たした場合)

同居の場合はいつから同居していないといけないなどの要件はありません。
相続時時点で同居していれば適用があります。

ただし、同居の期間が短い場合には本当に同居しているかどうかの実態が問われる可能性があります。

特に、持ち家を所有したまま同居を開始した場合、実際の居住がどこなのか、生活実態が問われることが考えられます。

同居に至った理由や過去の居住の経緯などと合わせて、同居の実態を説明できるようにしておいたほうがよいでしょう。

なお、同居の期間には要件がありませんが、相続後、相続税の申告期限(10ヵ月)まで、その家屋に住み続けていることが要件になりますので、ご注意ください。

2020/10/21

手間をかけずに将来に備えた資産をつくる…空室リスクが低い不動産投資とは?

渡邊 浩滋

税理士・司法書士

渡邊 浩滋

税理士・司法書士

経営難だった実家のアパート経営を大きく改善し、大家さん専門の税理士事務所を設立。北海道から沖縄まで幅広く相談を受ける。セミナー、出版、連載など多方面で活躍。専門税理士ネットワーク『knees』メンバー。

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