不動産投資のQA

これって経費になるの、ならないの?確定申告する場合の項目はなに?そんな疑問に大家専門の税理士がお答えします。

土地負債利子の計算方法はどのようになる?

土地負債利子の計算方法について教えて下さい。

5,000万円のアパートを買って年間の利子の支払いが30万円だった場合で、
土地家屋公課証明書の評価額で土地と建物の比率が60:40だった場合、
30万×60%=18万は損失として認められないということになりますか?

一方で、減価償却資産に計上する建物の費用は仲介手数料と固定資産税精算金も認められると聞きましたが、
仲介手数料が150万、固定資産税精算金が10万円の場合、
5,000万×60%+150+10=3,160万、3,160万÷5,000万=63.2%なので30万×63.2%=18.96万円が損失として認められない、ということになりますか?

土地建物の割合を評価額で按分した場合には、その割合で土地に係る利息の金額を計算すればよいことになります。

借入金の利息は、全額経費になります。

ただし、不動産所得が赤字になった場合にのみ、他の所得との損益通算(相殺)する対象となる金額を、赤字から土地に係る利息を除いた金額とすることになります。

土地負債利子の計算方法は、土地建物の割合を評価額で按分した場合には、その割合で土地に係る利息の金額を計算すればよいことになります。

仲介手数料と固定資産税の精算金は、資産計上することになりますが、この金額も土地建物で按分する必要があります。

ご質問の例ですと、

(150万円+10万円)×60%=96万円(土地に係る仲介手数料、固定資産税精算金)
3,000万円+96万円=3,096万円
3,096万円/5,160万円=60%

結果として、割合が変わることはないということです。

2019/12/28

不動産投資は、立地で決まる。人口動向や賃貸需要に合わせた「新築一棟投資法」とは

渡邊 浩滋

税理士・司法書士

渡邊 浩滋

税理士・司法書士

経営難だった実家のアパート経営を大きく改善し、大家さん専門の税理士事務所を設立。北海道から沖縄まで幅広く相談を受ける。セミナー、出版、連載など多方面で活躍。専門税理士ネットワーク『knees』メンバー。

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