不動産投資のQA

賃貸経営で発生する家賃滞納や、雨漏り、騒音など…様々なトラブル。対応方法について専門家がお答えします。

オートロックが故障したが、修理費をすぐに払えない…遅れても問題ない?

保有しているマンションのエントランスにオートロックが付いているのですが、先月から故障していてオートロックが開きっぱなしの状態になっています。

修理費用を見積もったところ、かなり高額になることがわかりすぐに修理ができず困っている状況です。

このような事情で修理が遅れた場合、どのような問題が発生するのでしょうか?

賃料減額請求される可能性や、空き巣が発生した場合は責任問題のリスクがあります。

オートロックが故障すると、場合によっては修理や交換に高額な費用がかかることがありますが、基本的に壊れた設備については早急に改善することをおすすめします。

特にオートロックについては、セキュリティに直結する重要な設備なので、故障したまま放置すると空き巣などの実質的な被害を誘発するリスクがあり、大家としての責任を問われる可能性があるからです。

オートロックが動いていれば一概に空き巣被害を防止できるとは言い切れませんが、仮に空き巣がエントランスから堂々と侵入してきたような場合は、後で被害者から大家としての管理責任を追及され、損害賠償請求される可能性が考えられます。

また、空き巣などの実損被害が発生しなかったとしても、オートロックが今後も修理されないとなると、入居者から「賃料減額請求」をされる可能性も出てくるため注意が必要です。

オートロック付き物件は付いていない物件よりも家賃相場が若干高いため、オートロック付き物件でなくなるのであれば、その分賃料を減額してほしいという声が上がる可能性は考えられますので、そうなる前に直したほうがよいでしょう。

設備が壊れたまま放置するのは大家にとって大きなリスク

オートロックに限らず、保有物件の設備が壊れた状態のまま長期間放置することは賃借人に迷惑をかけるだけではなく、万が一トラブルが発生した際の損害賠償責任を追及される重いリスクを負うということだと認識することが大切です。

例えば、台風被害で窓ガラスが割れて家財が破損したようなケースについては基本的に大家に責任はありませんが、窓ガラスに亀裂が入っていることを知りながら修理をせず長期間放置をしていて、それが台風によって割れて家財が破損したとなると、大家にも一定の落ち度(過失)があったとして損害賠償請求が認められる可能性があります。

このように、壊れた設備をそのまま放置すると大家としての管理責任を問われるリスクがありますので、できる限り早めに直すように心がけましょう。

2020/01/23

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棚田 健大郎

行政書士

棚田 健大郎

行政書士

大手人材派遣会社、不動産関連上場会社でのトップセールスマン・管理職を経て独立。棚田行政書士リーガル法務事務所を設立。現在に至る。

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