不動産投資のQA

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物件引渡に印鑑証明書が間に合わないと相談が。先に鍵を渡してもいい?

空室だった部屋がやっと決まってホッとしていたところ、不動産会社から連絡があり、契約予定の方の仕事が忙しく、引き渡しまでにどうしても連帯保証人の印鑑証明書が間に合わないと相談されました。

入居後に提出してもらう約束をすれば、先に鍵を引き渡しても問題ないでしょうか?

代理人でも取得することができるため、引き渡しまでに必ず間に合わせてもらいましょう。

仕事が忙しい方や、引越しを急いでいる方の場合、引き渡し日までに必要書類の提出が間に合わないと相談されるケースがあります。

なかでも、連帯保証人が提出する「印鑑証明書」については、連帯保証人に役所まで取りに行ってもらう必要があるため、賃借人から入居後に提出するから先に引き渡しをしてほしいとお願いされることも少なくありません。

印鑑証明書はなぜ必要?

賃貸借契約の必要書類として定着している印鑑証明書ですが、提出を求められるのは連帯保証人だけで、賃借人本人の印鑑証明書の提出を求められることはほとんどありません。

では、なぜ連帯保証人の印鑑証明書が必要なのでしょうか。

賃貸借契約を結ぶ場合、少なくとも賃借人本人は仲介業者の店舗に来店して、自ら諸手続きを行って賃貸借契約書に署名捺印をするため、あとになって自分は契約していないと主張することはまずありません。

一方で、連帯保証人については賃貸借契約の場に同席することが少なく、ほとんどのケースで契約書類を郵送して署名捺印を行うため、単に実印で捺印をもらうだけだと、「勝手に実印を持ち出されて押されただけだ」という言い訳をして責任逃れしてくる可能性があります。

実印で捺印したうえで印鑑証明書も添付させることで、言い逃れを防止し、連帯保証契約に信ぴょう性を持たせているのです。

後日の提出は強制するのが難しい

印鑑証明書が間に合わないからといって、先に鍵の引き渡しをしてしまうと、賃借人が安心してしまい、その後すぐに印鑑証明書を提出してこなくなる可能性があります。

印鑑証明書がない状態で引き渡しをしてしまうと、あとで連帯保証人から「捺印をした覚えがない」と言い逃れされてしまう可能性もあり得るため、印鑑証明書がないと引き渡しはできないという姿勢を明確に示すことがとても重要です。

アパート 鍵

また、一旦鍵を引き渡してしまうと、そのまま部屋を占有されてしまうため、契約違反を理由に契約解除するにしても、裁判までおこさなければならなくなる可能性もあります。

印鑑証明書は印鑑登録証を役所に持参すれば、代理人でも取得することができるため、引き渡しまでに必ず間に合わせるように賃借人に伝えれば、何かしら方法はあるでしょう。

2019/10/05

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棚田 健大郎

行政書士

棚田 健大郎

行政書士

大手人材派遣会社、不動産関連上場会社でのトップセールスマン・管理職を経て独立。棚田行政書士リーガル法務事務所を設立。現在に至る。

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