不動産投資のQA

賃貸経営で発生する家賃滞納や、雨漏り、騒音など…様々なトラブル。対応方法について専門家がお答えします。

戸建住居を貸したら1Fで商売を始めた。契約解除してもよい?

戸建住居を貸したら1Fのガレージでテイクアウトの商売を始めました。
聞いてないので契約解除してもいいでしょうか?

解除を主張することはできると考えられますが、認められるかどうかは状況次第です。

賃貸物件を契約する際、賃貸契約書には使用用途が記載されておりそれ以外の使用はできません。

例えば、住居として借りているのに勝手に店舗として営業すれば契約違反となります。
ただ、ここでポイントなのが借地借家法です。

借地借家法では賃貸人側からの契約解除が認められるかどうかは、「信頼関係の破壊」が認められるかどうかによって変わってきます。

基本的に賃借人は保護される傾向にあり、信頼関係の破壊はそう簡単には認められません。

今回のガレージでテイクアウト商売を始めたという状況から考えると、次のようなことから総合的に判断されると考えられます。

  • ガレージで商売を始めた理由
  • ガレージで商売することに対する合理的理由
  • 近隣に迷惑がかかっているか
  • テイクアウト商売の具体的状況

これらをもとに総合的に判断されると考えられますが、現実的な解決として賃貸人が賃借人にテイクアウト商売をやめるよう忠告してそれでやめるようであれば契約解除までする必要はないでしょう。

2021/09/29

不動産投資は、立地で決まる。人口動向や賃貸需要に合わせた「新築一棟投資法」とは

棚田 健大郎

行政書士

棚田 健大郎

行政書士

大手人材派遣会社、不動産関連上場会社でのトップセールスマン・管理職を経て独立。棚田行政書士リーガル法務事務所を設立。現在に至る。

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