不動産投資コラム

失敗してしまう…投資用ワンルームマンションとは

失敗してしまう…投資用ワンルームマンションとは

前回の記事で ワンルーム投資にとって修繕積立金が重要であることはお分かりいただけたかと思います。
では、物件を選定する際にはどこに着目して購入を判断したらよいのでしょうか。

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修繕積立金の2つの見極めポイントとは

修繕積立金に着目して物件を選定する際には、次の2つの見極めポイントのバランスがとても重要となります。

見極めポイント1:現在の修繕積立金

今現在の修繕積立金がいくらで設定されているかをまず確認しましょう。

国土交通省のガイドラインの目安である㎡単価(前回参照)を、購入を検討している物件にあてはめて計算をすることで、検討している物件の現在の修繕積立金が妥当な額かどうかがわかります。

修繕積立金が目安よりも低い場合

新築や築10年以内の物件の場合は、目安よりも低いことがよくあります。
その場合は、将来的に値上がりしてくる可能性を念頭において、利回りを計算しておくことが重要です。

現状が低いということは、その分の修繕積立金を補填するために将来的にはガイドラインの目安よりも高い金額に値上がりする可能性が考えられます。
その点も考慮して購入するかどうか判断する必要があります。

修繕積立金が目安よりも高い場合

築年数がある程度経過している物件については、ワンルームでも修繕積立金が1万円を超える高いケースも少なくありません。

修繕積立金が高すぎると、前回もお伝えしたとおり利回りや売却価格が下がってしまうため、あまりおすすめできません。

見極めポイント2:修繕積立金の積立残高

修繕積立金は値上がりする傾向にあるとお伝えしましたが、値上がりの可能性を検討する上で重要になるのが「修繕積立金の積立残高」です。

中古物件を購入する場合は、現在において、マンション全体でいくらの修繕積立金が貯蓄されているかを確認することで、今後、どの程度大規模修繕に向けて不足する金額が発生するのかが予測できます。

 総戸数50戸のマンションの場合

大規模修繕に必要となる費用の目安としては、国土交通省の実態調査によると、1戸あたり「75万~100万円」30.6%で最も多く、これをもとに総戸数50戸の一般的なマンションを想定すると…
  
必要となる修繕積立金の目安 : 3,750万円~5,000万円

大規模修繕工事の工事内訳
マンション大規模修繕工事に関する実態調査について

大規模修繕はおよそ12年周期で実施される可能性が高いので、購入を検討している物件が近々大規模修繕の可能性があるようであれば、十分な修繕積立金残高があるかどうか確認しましょう。

現在の設定額が低いと、十分な修繕積立金が貯まっていない可能性が高いので、購入後、いきなり値上がりする可能性も考慮する必要があります。

一方、修繕積立金が高くはないけれど、十分な金額が貯まっているようであれば、今後値上がりする可能性が低いため、ある程度安心して購入できるでしょう。

このように、修繕積立金については、今現在の金額と修繕積立金の積立残高の両方をチェックして、バランスがとれているかどうかを見極めることが重要です。

修繕積立金の残高は、募集図面などには記載されていませんが、物件を取り扱っている不動産会社に問い合わせることで確認することができます。

買ってはいけない投資マンション3つ

ここからは、ワンルーム投資に成功するために、できる限り購入を避けるべき、「買ってはいけない3つのマンション」について具体的にご紹介したいと思います。

買ってはいけない3つのマンション

①総戸数が少ないマンション

修繕積立金は、マンションの総戸数(専有面積の割合)で割ってそれぞれの所有者が負担するため、総戸数が多いマンションほど、1部屋あたりの負担金額が軽減される傾向があります。

よって、総戸数が20戸を下回るような小規模なマンションについては、修繕積立金の負担が重くなる可能性が高いので、ワンルーム投資としてはできるだけ避けたほうがよいでしょう。

②借入れしているマンション

修繕積立金については、勝手に値上がりするのではなく、所有者全員の多数決で一定以上の賛成が得られなければ値上がりしません

そのため、修繕積立金残高が不足しているにも関わらず、多数決で賛成が得られないマンションでは、仕方なくマンション管理組合名義で借入れをして大規模修繕をしているケースがあります。

つまり、マンションが借金を抱えているのです。

そうなると、今後は借金返済のためにほぼ強制的に修繕積立金が値上がりしていく可能性が高いので、購入は避けるべきでしょう。

③修繕積立金の滞納額が多い

修繕積立金は、所有者の口座から自動引き落としによって徴収されるケースが一般的ですが、中には残高不足などで滞納してしまう所有者がいます。

滞納額が1ヶ月分程度であればよいのですが、1年単位で滞納している部屋が複数ある場合は、修繕積立金が予定通りに貯まらない可能性が出てくるため注意が必要です。

高額な累積滞納額が存在するマンションは、今後も回収が難しい可能性も考えられるため、できるだけ購入は避けたほうがよいでしょう。

マンションの借入金や累積滞納額については、不動産会社に問い合わせることで事前に確認できますので、必ずチェックしましょう。

まとめ

ワンルーム投資で物件を選定する際に、まずは立地や利回りに目が行きますが、修繕積立金にも忘れずに確認して下さい。
実際は投資の成功を左右する非常に重要な要素です。

現在の修繕積立金の金額はもちろんですが、残高についても適切な金額が貯まっているか必ず確認する必要があります

投資物件を選定する際に、ご参考にしていただければ幸いです。

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棚田 健大郎
棚田 健大郎

棚田 健大郎

行政書士

棚田 健大郎

行政書士

大手人材派遣会社、不動産関連上場会社でのトップセールスマン・管理職を経て独立。棚田行政書士リーガル法務事務所を設立。現在に至る。

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