不動産投資のQA

これって経費になるの、ならないの?確定申告する場合の項目はなに?そんな疑問に大家専門の税理士がお答えします。

不動産業者から受け取った紹介料は申告する必要がある?

友人から、自宅を売却したいので不動産業者さんを紹介してほしいと頼まれ、たまたま知り合いだった業者さんを紹介しました。

売買がすぐに決まったようで、その業者さんから謝礼として10万円受け取りました。

この謝礼は申告する必要があるのでしょうか?

継続的な事業として受け取ったわけではないと思いますので、雑所得として課税されることになります。

本事例の場合は雑所得にあたる

不動産売買のあっせんによる紹介料の取り扱いは、営利を目的とした継続的な事業として受け取った場合は事業所得となり、それ以外の所得は雑所得となります。

本事例の場合、継続的な事業として受け取ったわけではないと思いますので、雑所得として課税されることになります。

事業所得と雑所得の違い

事業所得と雑所得の大きな違いは、事業所得は青色申告特別控除(10万円控除 or 65万円控除)がありますが、雑所得にはありません。

また、事業所得のマイナスは他の所得と相殺(損益通算)できますが、雑所得のマイナスは他の所得と相殺されず切り捨てになります。

事業所得 雑所得
青色申告特別控除 10万円控除 or 65万円控除 なし
マイナス 他の所得と相殺 他の所得と相殺できない

ただし、給与所得のみで年末調整を受けた方は、給与所得以外の所得が20万円未満の場合には確定申告が不要になります。
給与所得以外には、賃貸の不動産所得も含まれます。

なお、謝礼を法人で受け取った場合には法人税の課税になります。

2019/06/09

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渡邊 浩滋

税理士・司法書士

渡邊 浩滋

税理士・司法書士

経営難だった実家のアパート経営を大きく改善し、大家さん専門の税理士事務所を設立。北海道から沖縄まで幅広く相談を受ける。セミナー、出版、連載など多方面で活躍。専門税理士ネットワーク『knees』メンバー。

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