不動産投資のQA

これって経費になるの、ならないの?確定申告する場合の項目はなに?そんな疑問に大家専門の税理士がお答えします。

青色申告の貸借対照表の期首の残高はどう設定すればよい?

青色確定申告で、貸借対照表の期首の現金残高は何を基準にすればいいのでしょうか?

個人で使用している複数の銀行口座を使用しています。全部の口座を計上する必要があるのでしょうか?また、基準点をどこにすればよいか分かりません。適当な金額を決めて開始してよいのでしょうか?

期首の金額ですが、事業で使用する手元の現金を設定してください。

金額は任意で構いませんが、実際に手元にある現金である必要があります。

例えば、事業用に現金を100万円用意している場合、その金額を期首残高として設定することができます。
ただし、これは実際にその金額が存在していることが前提です。

100万円を手元に置いている人は多くはないので、少し違和感があります。

現金残高を記載すると、期末の現金残高を合わせる必要があります。
これを簡略する方法として、現金取引をすべて「事業主勘定」として処理する方法があります。

例えば、現金で500円の消耗品を購入した場合の仕訳は次のようになります。
消耗品費 500円 / 事業主借 500円
これにより、貸借対照表の現金残高を合わせる必要がなくなります。

銀行口座の期首の金額は、1月1日の口座残高を計上してください。

また、複数の銀行口座を使用している場合、事業専用の口座を一つ選定し、その口座の残高を基準にするのが理想的です。

もし事業専用の口座がない場合は、事業に関連する取引が多い口座を選び、その口座の残高を基準に設定するのが良いでしょう。

銀行口座を全て記載する必要はありません。
しかし、記載したものは期末残高を合わせる必要があります。

事業主勘定を上手く使って処理することをおすすめします。

2025/03/21

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渡邊 浩滋

税理士・司法書士

渡邊 浩滋

税理士・司法書士

経営難だった実家のアパート経営を大きく改善し、大家さん専門の税理士事務所を設立。北海道から沖縄まで幅広く相談を受ける。セミナー、出版、連載など多方面で活躍。専門税理士ネットワーク『knees』メンバー。

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