建物を本体と附属設備に区分すると償却資産税がかかる?
昨年、新築アパートを建築しました。
建物と附属設備に区分した方が、附属設備の耐用年数が短いため減価償却費が多く取れると思っています。
しかし、附属設備に区分すると、償却資産税が課税されてしまうと聞きました。
区分しない方がよいのでしょうか?
総務省の固定資産評価基準では、建築設備の評価として下記のように定義されています。
家屋の内部にある設備は家屋として固定資産税が課税されるため、償却資産税は課税されないことになります。
具体手例で説明します。
《家屋に含めるもの》
◯床・壁・天井仕上
◯埋込方式又は半埋込方式により取り付けられる設備器具
◯壁、天井、床の裏側に取り付けられる配管、配線、コンセントなど
《償却資産に該当するもの》
◯独立した機械及び装置等としての性格の強いもの
・ルームエアコン(ウインド型、スプリット型)、容易に取り外しが可能な、シーリングライトなどの設備器具、電球、蛍光灯などの消耗品
◯構造的に家屋と一体となっていないもの
・屋外に設置された給水塔・ガス及び水道の配管、独立煙突、火災報知器など
東京都(23区)の「償却資産と家屋の区分表」が参考になります。
(自治体によって異なる場合があります)
なお、建物と附属設備の所有者が異なる場合。
たとえば、テナント等が取り付けた事業用の内装・造作及び建築設備等については、償却資産として申告の対象になるので、注意してください。
2023/08/11
手間をかけずに将来に備えた資産をつくる…空室リスクが低い不動産投資とは?
回答者渡邊 浩滋
税理士・司法書士