耐用年数超えの建物に資本的支出。耐用年数何年になる?
2年前に築25年の木造アパート(取得価額600万円)を購入しました。
4年の耐用年数で減価償却しています。
このアパートに今年に250万円かけて大規模修繕をしました。
大規模修繕費用は、資本的支出として資産に計上しようと思っています。
この資産は、耐用年数は何年にするのが妥当でしょうか?
15年で償却してもよいのでしょうか?
すでに減価償却を行っている中古資産に資本的支出を行った場合
《資本的支出の合計額 > 再取得価額の50%》
であれば、法定耐用年数を使わなければなりません。
再取得価額とは、その中古資産と同じ新品の資産を取得する場合の金額です。
建物の再取得価額であればその建物を今、新築で建てるならいくらかかるかという金額になります。
新品の価格の50%超支出しているのであれば、ほぼ新品になっているため耐用年数も新品の耐用年数を使うという趣旨です。
《資本的支出の合計額 ≦ 再取得価額の50%》
であれば、本体と同じ耐用年数を適用します。
減価償却取扱い通達でも下記のように規定されています。
資本的支出をした場合には、その資本的支出に係る部分の減価償却資産についても、
現に適用している耐用年数により計算する
上記以外の規定はありません。
今回のケースを当てはめると250万円の資本的支出の金額は、再取得価額の50%を超えることはないと考えます。
したがって現に適用している4年で償却することになります。
15年で償却する根拠がないため、4年以外の耐用年数を適用するのは間違いと言わざるを得ません。
2023/04/28
東京に仕事を求めてやってくる単身者増加中…不動産投資は、立地で決まる
回答者渡邊 浩滋
税理士・司法書士