不動産投資のQ＆A

相続の直前に大規模修繕を実施した場合、相続税は増える？

父所有のアパートの外壁塗装を予定しています。
父が現在89歳でまだ元気なのですが、いつ相続が発生してもおかしくない年齢かと思います。
もし外壁塗装して、すぐ相続が発生した場合に、相続税は上がったりするのでしょうか？

建物の相続税評価は、固定資産税評価額の金額を使っていきます。

外壁塗装することによって固定資産税評価額が上がるかどうかがポイントになります。
建物の固定資産税評価額が上がる場合は、増改築をした場合です。

増築とは、家屋の床面積又は体積が実際に増加するものです。

改築とは、家屋の壁、柱、床、はり、屋根、天井、基礎又は附属設備等について行われた更新で、その更新のための支出が、建物の維持や管理のために日常的に行われる簡単な修理、修繕等のために支出される程度のものではなく、資本的支出と認められるものです。

つまり、増築や資本的支出に該当するものでない大規模修繕は、固定資産税評価が上がらず、相続税評価も上がらないことになります。

外壁塗装は、特別に上質な材料を使っていない限り、資本的支出ではなく修繕費に該当するため、相続税が上がらないものと考えます。

むしろ、現預金の支出による相続税の節税効果が期待できます。

2022/07/15

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渡邊 浩滋

税理士・司法書士

渡邊 浩滋

税理士・司法書士

経営難だった実家のアパート経営を大きく改善し、大家さん専門の税理士事務所を設立。北海道から沖縄まで幅広く相談を受ける。セミナー、出版、連載など多方面で活躍。専門税理士ネットワーク『knees』メンバー。

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