不動産投資のQA

これって経費になるの、ならないの?確定申告する場合の項目はなに?そんな疑問に大家専門の税理士がお答えします。

不動産所得の経費になるもの、ならないものは何?

初めてアパートを購入しました。これから賃貸経営を始めるにあたって、何を経費にしていいかよくわかりません。
経費になるもの、ならないものを教えてください。

「賃貸経営しているが故にかかることになる費用かどうか」です。

経費になるもの

業務に関係する経費であれば、経費計上することができます。例えば…

  • 物件の固定資産税
  • 借入金の利息
  • 管理会社に払う管理費
  • 物件の共用部分の水道光熱費
  • 物件を見回りにいくための交通費
  • 業者さんと打合せ費用や接待費用
  • 確定申告を依頼する税理士費用

など、事業に関連するものであれば経費になります。

ただし、どこまで関連するかが難しいところになります。
「ご飯を食べなければ、不動産賃貸業ができない」と言えば、日々の食費も経費計上することができてしまいますが、そんなことはありません。

判断基準は、「賃貸経営しているが故にかかることになる費用かどうか」です。
賃貸経営していなくても、日々の食費はかかるはずです。よって、経費にはならないことになります。

経費にならないもの

経費にならないものとして間違いやすいものを列記しておきます。

  • 個人事業主がスポーツクラブに入会した会費などの福利厚生費
  • 青色事業専従者との慰安旅行
  • 生計を一にする配偶者その他の親族に支払う地代家賃、借入金の利息の支払い
  • 生計を一にする配偶者その他の親族に支払う給与賃金(青色事業専従者給与は例外)
  • 賃貸不動産の購入のための借入金の返済のうち元本部分(利息部分のみが必要経費)
  • 所得税や住民税
  • 駐車違反などの罰金、科料及び過料など

2018/10/23

東京に仕事を求めてやってくる単身者増加中…不動産投資は、立地で決まる

渡邊 浩滋

税理士・司法書士

渡邊 浩滋

税理士・司法書士

経営難だった実家のアパート経営を大きく改善し、大家さん専門の税理士事務所を設立。北海道から沖縄まで幅広く相談を受ける。セミナー、出版、連載など多方面で活躍。専門税理士ネットワーク『knees』メンバー。

記事一覧