助成金を受け取り修繕。助成金は収入計上するべき?
市から空き家活用の助成金を受け取りました。
その助成金によって、外壁と屋根の修繕の1/3が賄われます。
受け取った助成金はどのように処理するべきでしょうか?
収入計上でしょうか?
受け取った助成金は、収入計上することが原則です。
しかし、助成金を使って支出(修繕)したものが経費にならず、資産計上しなければならない可能性があります(これから賃貸をするにあたって修繕したものは、内容が原状回復工事であっても、資産に計上しなければなりません)。
このような場合に助成金の入金が収入、支出が資産になってしまうと、助成金のほどんどに税金がかかってきてしまいます。
300万円が資本的支出。100万円が助成金の受け取りの場合、100万円が収入計上。
300万円のうち減価償却した金額が経費。
この場合、支出した金額から助成金を控除した金額を、資産計上する特例が使えます。
※例
300万円-100万円=200万円を資産計上して、減価償却していく。
100万円は収入にしなくてよいことになります。
この特例を使う場合には、確定申告書を提出する際に「国庫補助金等の総収入金額不算入に関する明細書」を添付する必要があります。
固定資産の取得や改良に充てるために国又は地方公共団体の補助金や給付金など(以下「国庫補助金等」といいます。)の交付を受け、その国庫補助金等をもってその交付の目的に適合した固定資産の取得や改良をした場合には、確定申告書に一定の事項を記載することを条件として、国庫補助金等のうち、その固定資産の取得や改良に充てた部分の金額に相当する金額を総収入金額に算入しないこととされています。
2021/05/26
不動産投資は、立地で決まる。人口動向や賃貸需要に合わせた「新築一棟投資法」とは
回答者渡邊 浩滋
税理士・司法書士