消費税の課税事業者選択届出書の提出期限はいつ?
3年前から自宅の屋上に太陽光発電設備を設置して、全量売電しています。
太陽光発電設備を設置して、消費税の還付を受けようと考えています。
消費税の還付を受けるためには、「消費税の課税事業者選択届出書」の提出が必要と聞きました。
この届出は、いつまでに提出したらよいのでしょうか?
原則、前年12月31日が期限になります。
新たに消費税が課税される事業を開始した場合
今年から新たに消費税が課税される事業を開始した場合には、原則、今年の12月31日が期限になります。
前年以前から消費税が課税される事業を行っている場合
前年以前からすでに、駐車場などの消費税が課税される事業を行っている場合(実際に消費税を納税するかを問いません)には、原則、前年12月31日までに届け出が必要です。
消費税上の事業とは、「同種の行為を反復、継続かつ独立して行うこと」をいいます。
不動産収入が事業的規模に満たなかったり、雑所得になったりする場合であっても、上記にあてはまれば、消費税法上の「事業」となります。
自宅の屋上に設置した太陽光発電設備による売電収入は、「同種の行為を反復、継続かつ独立して行うこと」に該当すると考えられるため、届出の期限は、前年12月31日までに行わなければならないことになります。
前年に届出をしていない場合
前年に届出をしていない場合には、課税期間を短縮して、届出を提出するという方法があります。
「消費税課税期間特例選択・変更届出書」を提出すると、消費税の計算期間(課税期間)は1年間から3ヵ月ごとの期間又は1ヵ月ごとの期間に短縮されます。
4月に引渡しをするのであれば、3月31日までに、3ヵ月ごとの「消費税課税事業者選択届出書」と「消費税課税期間特例選択・変更届出書」を提出します。
すると1月1日から3月31日までの課税期間に提出し、4月1日から6月30日までの課税期間から課税事業者になることになります。
なお、課税期間の特例の適用を受けた日から2年間は、課税期間の特例の適用をやめることはできません。
すでに引渡しを受けてしまった後は、この方法は使えませんので、ご注意ください。
2019/08/29
手間をかけずに将来に備えた資産をつくる…空室リスクが低い不動産投資とは?
回答者渡邊 浩滋
税理士・司法書士