賃貸経営に影響大!大学のキャンパス移転 首都圏版
不動産投資をはじめるときに重要なのは購入する物件の立地です。
対象となる物件がある地域の人口動態や、最寄り駅からの距離、周辺施設など、さまざまな要素を加味して、入居が見込める立地なのかを判断する必要があります。
物件の近くに大学があるかというのも、大きな要素のひとつとなります。
毎年4月に新入生が転居してくるので、賃貸需要が見込めるからです。
賃貸経営に影響を与える、首都圏の大学のキャンパス移転について情報を集めました。
※8月31日更新:中央大学の移転を追加
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中央大学/多摩から都心の文京区へ
中央大学は学部増設による総合大学としての魅力向上、二大キャンパス体制の形成を目的に、多摩キャンパスの法学部を後楽園等の都心キャンパスへ移転させることを2018年8月30日に発表しました。
2回に分けて移転を予定しており、2023年に文京区大塚1丁目の新校地に2~4年生を、翌年の2024年に、後楽園キャンパスに1年生(1,439人)を移転させる予定です。
時期 | 移転前 最寄り駅 | 移転後 最寄り駅 | 移動人数 |
---|---|---|---|
2023年 | 多摩キャンパス 多摩モノレール 中央大学・明星大学駅 |
文京区大塚1丁目の新校地 | 約4,317人 |
2024年 | 多摩キャンパス 多摩モノレール 中央大学・明星大学駅 |
後楽園キャンパス 丸ノ内線・南北線 後楽園駅 |
約1,439人 |
ただし、上記の新校地が確保できなかった場合には、2023年に駿河台校地に1年生(1,439人)を、2024年に後楽園キャンパスに2~4年生(4,317人)移転させるとのことです。
東京理科大学/野田と長万部から金町へ
東京理科大学は大学の価値向上を目的とした再編を行い、学外機関との連携を強化、高度な教育と先進的な研究を実施するために、野田キャンパスの学部学生の一部(薬学部1,000名、理工学部320名)と、北海道の長万部キャンパスの基礎工学部1年生(360名)について、東京都の葛飾キャンパスに移ると発表しています。
時期 | 移転前 最寄り駅 | 移転後 最寄り駅 | 移動人数 |
---|---|---|---|
2025年4月 | 野田キャンパス 東武野田線 運河駅 |
葛飾キャンパス JR常磐緩行線 金町駅 |
約1,320人 |
未定 | 長万部キャンパス 函館本線 長万部駅 |
葛飾区キャンパス JR常磐緩行線 金町駅 |
約360人 |
文教大学/茅ヶ崎から足立へ
文教大学は、東京の足立区と相互連携のもと、活力ある地域づくりや人材育成、そして地域社会の発展と大学における教育・研究に寄与することを目的に、湘南キャンパスに設置している国際学部と経営学部の全学年を一斉に2021年4月に東京あだちキャンパス(仮称)に移転するとのことです。現在、茅ケ崎市にある湘南キャンパスは約3,600人の学生がいますが、その半数が足立区に移動することになります。
時期 | 移転前 最寄り駅 | 移転後 最寄り駅 | 移動人数 |
---|---|---|---|
2021年4月 | 湘南キャンパス JR相模線 香川駅 |
東京あだちキャンパス 東武スカイツリーライン線 谷塚駅 |
約1,640人 |
武蔵野大学/武蔵野から有明へ
武蔵野大学は、看護学部と、教育学部を東京の有明に移転させるとの発表をしました。
看護学部の移転目的は、教育研究内容を発展させること、豊かな人間性と高い専門スキルを兼ね備えた看護職者の更なる育成をおこなうために、また教育学部については、臨海副都心地区における年少人口の著しい増加に鑑み、専門性の高い保育者及び教員の育成と教育学研究の更なる充実を図ることを目的としています。
時期 | 移転前 最寄り駅 | 移転後 最寄り駅 | 移動人数 |
---|---|---|---|
2020年4月 | 武蔵野キャンパス 西武新宿線 田無駅 |
有明キャンパス りんかい線 国際展示場駅 |
約1,000人 |
東洋大学/朝霞から赤羽台へ
東洋大学は、2017年4月に情報連携学部を開設した東京都北区の赤羽台キャンパスに、情報連携という先進技術と福祉分野での協働を実現し、少子高齢化という社会課題に対する大学と自治体両輪での取り組みを加速させるために、ライフデザイン学部を移転させると発表しました。
北区は23区内で高齢化率が最も高く、福祉に関する教育・研究・実践の場の設置に強い期待を寄せているとのことで、ライフデザイン学部等の移転はこれに応えるものとのことです。
時期 | 移転前 最寄り駅 | 移転後 最寄り駅 | 移動人数 |
---|---|---|---|
2021年4月 | 朝霞キャンパス 東武東上線 朝霞台駅 |
赤羽台キャンパス JR 赤羽駅 |
約634人 |
首都圏の大学は郊外から都心へ
高度成長期は郊外にキャンパスを移転する大学が増えましたが、近年の少子化の影響もあり、今回紹介した大学はいずれも23区内へのキャンパス移転を発表しています。
この傾向をうけ、文部科学省は昨年、東京23区内の私立大学・短期大学の定員増や大学新増設を認めない方針を発表しています。
とはいえ、都心回帰は学生のニーズを反映したものと考えられるので、今後、郊外のキャンパスは人数が減る傾向が続く可能性があります。
首都圏の大学は都心回帰の傾向ですが、西日本では、どのような傾向なのか。
次回は関西を中心とした大学のキャンパス移転についてレポートいたします。
※上記の移転情報は各大学のHPより2018年7月時点に抜粋したものになります。
計画は変更されることがありますので、各ホームページ等でご確認ください。
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