インバウンドがけん引 月次宿泊者数過去最高値
大阪や北海道など、訪日外国人観光客に人気のエリアの地価が上昇するなど、インバウンド需要の動きは地価、そして投資にも大きな影響を及ぼしています。
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全国基準地価が27年ぶりの上昇、商業地がけん引今回は観光庁が月次で発表している「宿泊旅行統計調査」より、国内における最新の「宿泊旅行」動向に注目します。
宿泊旅行統計調査(平成30年6月・第2次速報、7月・第1次速報)(観光庁)
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H30年6月の延べ宿泊者数は調査開始以来最高値に
平成30年6月の日本人・外国人を含む延べ宿泊者数は3,957万人泊(前年同月比プラス3.2%)でした。
この宿泊数は6月としては調査開始以来の最高値とのことです。
日本人延べ宿泊者数は前年同月比が6月は0.2%プラス、7月は4.8%マイナスと伸び悩むなか、外国人延べ宿泊者数は前年同月比が6月は19.1%プラス、7月は17.0%プラスと、外国人宿泊者数が全体を押し上げる形になっています。
6月の外国人の延べ宿泊者数は745万人という数値は調査開始以来最高値であり、また調査を開始した平成19年と比較すると約3.8倍となっているとのことです。
(単位:万人泊)
全体 | 日本人 | 外国人 | |
---|---|---|---|
平成30年6月 | 3,957 | 3,212 | 745 |
(前年同月比) | +3.2% | +0.2% | +19.1% |
平成30年7月 | 4,531 | 3,653 | 878 |
(前年同月比) | ▲1.3% | ▲4.8% | +17.0% |
こちらは延べ宿泊者数の月次の推移です▼
宿泊施設タイプ別稼働率
平成30年6月は全体の客室稼働率が59.5%であり、宿泊者数に続きこちらも6月としては調査開始以来最高値でした。
また、6月はシティホテル11か所、ビジネスホテル4か所、リゾートホテル2か所で稼働率80%を超え、いずれも昨年よりも高い稼働率となったとのことです。
また、民泊新法が施行された6月の簡易宿所(民泊を含む)の客室稼働率は26.3%、7月は29.6%でした。
施設タイプ別客室稼働率の推移▼
H30年6月の都道府県別宿泊者数
都道府県別延べ宿泊者数 (平成30年6月/第2次速報)
こちらは日本人を含める全体の都道府県別延べ宿泊者数です。
上位5位は東京都・北海道・大阪府・千葉県・沖縄県。前年同月と同一という結果でした。
都道府県別外国人延べ宿泊者数(平成30年6月/第2次速報)
一方こちらは外国人のみの都道府県別延べ宿泊者数です。
全体の延べ宿泊数と比較すると、北海道と大阪府の順位が入れ替わり、沖縄に続き京都が上位5位に入っています。
前年同月比は、三大都市圏(東京、神奈川、千葉、埼玉、愛知、大阪、京都、兵庫の8都府県)は20.1%プラス、地方部(三大都市圏以外の道県)では17.4%プラスでした。
今回の調査では日本人宿泊者数は前年並み、外国人宿泊者数は6月としては調査以来最高値という結果でした。
今後も見込まれる訪日外国人観光客の増加から、 民泊・簡易宿所・旅館といったインバウンド投資への動向も気になるところです。
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