賃貸経営のプロ推薦!不動産投資の勉強に役立つ6冊
前回のコラムで、賃貸経営のプロである大家さんは賃貸経営に関する知識を習得することが重要、と書きました。
知識を習得するための手段はいろいろありますが、そのひとつに読書があります。
最近は、賃貸経営や不動産投資に関する書籍が多数出版されおり、どの書籍を読むべきか迷うことが思います。そこで今回は、賃貸経営/不動産投資の知識を習得する上で役立つ6冊紹介します。
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『新米大家VSおんぼろアパート“赤鬼荘”-満室までの涙の240日』
著者:渡辺よしゆき
出版社:ごま書房新社
著者は有名な大家さんの渡辺よしゆきさんです。
アパートオーナーを目指す渡辺さんが、田舎にあるおんぼろアパート「赤鬼荘」を購入。
その後、その「赤鬼荘」で起こる数々のトラブルに立ち向かい解決していくストーリーです。軽快な文章で読みやすい本です。
賃貸経営は不労所得ではない!
賃貸経営は決して不労所得ではありません。
この本に書かれている数々のトラブルは、実際に賃貸経営をしていると遭遇する可能性のあるトラブルばかりです。遭遇するトラブルを乗り越えていかないと賃貸経営はやっていけません。乗り越えるためには、自ら行動する必要があります。
本の中で伝えたいことのひとつとして“あきらめない気持ちと、努力と工夫があれば、ピンチは必ず乗り越えられる”と書かれています。
賃貸経営を進める上でこのマインドは、大切だと思います。この本を読むと元気や勇気が湧いてきます。
これから不動産投資を始めたいという人にもお勧めする1冊です。
『税理士大家さん流 キャッシュが激増する無敵の経営』
著者:渡邊浩滋
出版社:ぱる出版
税理士大家さんとして有名な渡邊浩滋さんの最新作です。
渡邊さんは、危機的状況の実家のアパート経営を引き継ぎ、経営改善に取り組みV字回復させました。
この時の、経営改善のノウハウをまとめた本です。
賃貸経営は手残りが重要
賃貸経営は、毎月入ってくる家賃の額が多くても、最終的に手元にお金(手残り)が残らなければ、成功とは言えないと思います。
この本には、「賃貸経営は、右肩下がりのビジネスモデル」と書かれていますが、まさにそのとおりです。
何もしないで賃貸経営を進めていくと、年々手残りは減少し、赤字となることもあります。だから、手残りを増やす対策を実行しなければなりません。
賃貸経営で手残りを増やすには、①収入を上げる②支出を減らす③税金を抑えるの3つ方法しかありません。
この3つの方法を実行するための具体的なノウハウが惜しみなく書かれています。
賃貸経営で困っている人はもちろん、これから不動産投資を始める人にもお勧めしたい1冊です。
『行動する大家さんが本気で語る 選ばれる不動産屋さん選ばれない不動産屋さん』
著者:行動する大家さんの会
出版社:清文社
現役の大家さんたちが、不動産屋さん向けて書いて本ですが、大家さんにも読んでもらいたい1冊です(私は第4章を担当しました)。
大家さんと不動産屋さんの関係はパートナーで、共通のお客さまは入居者さんです。
供給過剰で、空室が増加していく賃貸市場の中で、行動する大家さんたちの知恵が満載です。
災害には大家さんとしてどう対応するか
東日本大震災を大家さんとして経験した白井たかみつさんの書かれた第9章は、いつ起こるかわからない災害の対応策として参考になると思います。
災害による被害を避けるためには、災害時に大きな被害が発生しそうな場所を避けることが重要になるなど、経験者だから書ける内容です。
賃貸経営を事業として捉え、行動することの大切さを気づかせてくれる1冊です。
『2000人の大家さんを救った司法書士が教える 賃貸トラブルを防ぐ・解決する安心ガイド』
著者:太田垣章子
出版社:日本実業出版社
あやちゃん先生こと司法書士の太田垣章子さんの本です。
太田垣先生は賃貸トラブルの解決を主戦場に活動される、賃貸トラブル解決のパイオニアです。
賃貸トラブルの31事例から、解決策、トラブルにならないため予防策まで書かれています。
どの事例も、賃貸経営をやっていれば、遭遇しうるトラブルです。
賃貸トラブルに遭遇する前に
私も、事例と類似するトラブルに遭遇しています。
トラブルに遭遇する前に、この本で学び、予防策を実行していれば避けられるトラブルも多いと思います。
トラブルの解決は、法律的な知識や専門家の協力も当然必要ですが、それにプラスして大家さんとしての人間力が必要だと気付きました。
トラブルに遭遇する前に読んでおきたい1冊です。
『不動産投資 成功の実践法則50』
著者:長嶋修、さくら事務所
出版社:ソーテック社
不動産投資をする上で必要な考え方が網羅されている本です。
もちろんこの本だけで、不動産投資の知識をすべて習得できるわけではありませんが、必要な知識の目次として、手元に置いておきたい本です。
不動産投資のゴールを考える
本のなかで紹介している実践法則のひとつに「何のための家賃収入か?不動産投資のゴールを考える」があります。
この実践法則はすごく大事だと思います。
不動産投資は、何かを実現するための手段です。決して目的ではありません。
まして、資産の規模や借入金の額を競う競技でもありません。ここに書かれているとおり、自分なりのゴールを明確に設定することが大事だと思います。
これから不動産投資を始めたい人だけでなく、すでに物件をお待ちの方も、ぜひ読んでもらいたいと思います。
『多世代居住で利回り30%! 高齢者向きアパート経営法』
著者:赤尾宣幸、鈴木かずや
出版社:セルバ出版
「利回り30%!」と魅惑的なタイトルのこの本は、具体的な投資手法について書かれた本です。
築古アパートを安く購入し、DIYでリフォームし、賃貸経営を始めるという手法はよくあるモデルですか、高齢者向きアパートとして、介護事業者と連携して入居者を募集するところまで考えられているところが、このビジネスモデルの素晴らしいところだと思います。
また、築古アパートの再生や高齢者への住宅提供という点では社会的意義の高いモデルでもあります。
「買いたい病」は恐ろしい
不動産投資をする人が、よくかかる「買いたい病」というものがあります。
この「買いたい病」が実際に発症した鈴木さんの事例で解説しています。
鈴木さんは、発症後の本人の努力でなんとか、重症にならずに回復しています。
しかし、世の中には、この恐ろしいこの病気を発症し、苦しんでいる人がいらっしゃいます。本当に気を付けたい病気です。
築古物件やDIYに興味ある方は、ぜひ読んでもらいたい1冊です。
以上6冊を紹介させていただきました。賃貸経営/不動産投資の知識の習得に役立てば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
手間をかけずに将来に備えた資産をつくる…空室リスクが低い不動産投資とは?
- 第1回:行政書士推薦!不動産投資を始める前に読みたい3冊
- 第2回:不動産鑑定士推薦! 投資に失敗しないための基本3冊
- 第3回:不動産鑑定士推薦!続・投資に失敗しないための本
第4回:賃貸経営のプロ推薦!不動産投資の勉強に役立つ6冊