[大家さんの確定申告] ⑥ 記入方法
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[大家さんの確定申告]で概要や流れを説明してきましたが、今回は実際に確定申告の記入方法について解説いたします。
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具体的な確定申告の流れを把握して、自身の確定申告に役立ててください。
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1.確定申告書について
不動産所得での青色申告の確定申告は、確定申告書B、不動産青色申告決算書を記入していきます。
まずは、その前段階として必要書類を揃えておかなくてはなりません。
確定申告では、提出が必要な書類と、提出が義務ではない書類があります。
確定申告書と不動産青色申告決算書、会社員であれば源泉徴収票の提出は必須となりますが、その他の書類については義務ではなく、確定申告書の信頼性を高めるために必要となります。
2.決算書(青色)について
青色申告で確定申告をすることになると、損益計算書や貸借対照表などの決算書を作成して提出することになります。
最初は大変かもしれませんが、会計ソフトを利用する、または税理士に依頼するなどで対応していくようにしましょう。
ここでは、決算書を作成する際の方法や書き方などを解説していきます。
3.計算方法について
不動産所得を事業的規模で青色申告をするためには、決算書類の作成が必要となります。簿記の知識がないと難しいと思われていますが、最近では安価なソフトも多数出ています。税理士に依頼をするという選択肢もありますが、費用がいくらかかるのか必ず確認しましょう。
税理士に依頼をする場合、毎月の費用や確定申告の費用で数十万円かかることも珍しくありません。
家賃収入が100万円に満たないようであれば、自分でやってみることを検討してみましょう。
不動産投資をするということは、賃貸事業を営むことになります。
簿記の知識がないのであれば、少しずつでも知識をつけていくことが必要だといえます。
数字をしっかりと理解していくことは、確定申告だけでなく、大家さんとして不動産事業にとってもプラスとなることは間違いありません。
確定申告は一般的な白色申告でも問題ありませんが、規模を拡大して事業的規模で展開していくのであれば、青色申告を選択していくようにしましょう。
4.書き方
次に、確定申告書の書き方について見ていきます。
下記が不動産収支内訳書のサンプルとなります。
青色申告決算書であり損益計算書ですが、収支の詳細は別に記載することになります。
国税庁のHPから:
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shinkoku/yoshiki/01/shinkokusho/pdf/h28/09.pdf
以下は青色申告決算書の損益計算書となります。
収入金額から必要経費を差し引き、最後に所得を計算する形となっています。
順番に記入していく簡易式な書式となります。
![不動産投資の確定申告損益計算書](https://invest-online.jp/wp/wp-content/uploads/2018/05/確定申告.png)
まずは収入金額からで、賃貸料が家賃収入の金額となります。
次に礼金・権利金・更新料を記入します。
家賃送金明細などで確認しますが、家賃滞納があっても賃貸料に含まれるので気を付けましょう。
以下は賃貸契約の内容を詳細に記載していきます。
賃貸物件の住所や家賃、入居者の氏名などを記載していきます。
詳細は賃貸借契約書で確認しましょう。
家族などの身内に支払う専従者給与の欄もこちらにあります。
![不動産投資の確定申告方法専従者欄](https://invest-online.jp/wp/wp-content/uploads/2018/05/確定申告2.png)
以下は減価償却費の内訳になります。
不動産投資では建物の減価償却費を経費として計上していきます。
不動産を始めてから最初の確定申告では、建物の持ち分を記載して減価償却費を算出していきます。
※土地は減価償却費の対象とはなりません。
2年目以降は、前年度の未償却残高から減価償却することになります。
その他には、地代や家賃の支払い、借入金の利子や税理士などの報酬の記載欄があります。
![不動産投資の確定申告 地代等](https://invest-online.jp/wp/wp-content/uploads/2018/05/確定申告3.png)
以下が貸借対照表となります。
左欄が資産の部となり、右側が負債・資本の部となっています。
土地や建物だけでなく、現金や預金などの流動資産も含まれていています。
![不動産投資の確定申告 貸借](https://invest-online.jp/wp/wp-content/uploads/2018/05/確定申告4.png)
以上までが損益計算書と貸借対照表の書式となります。
会計ソフトを利用することで、日々の取引を組み込み、作成準備もできます。
普段から申告準備を怠らないようにしましょう。
5.確定申告書の書き方をマスターしましょう
最後に、確定申告書について解説します。
確定申告書は、損益計算書と貸借対照表と合わせて税務署に提出する書類です。
以下で書き方などを解説していきます。
6.書き方についてシミュレーションしてみましょう
以下が確定申告書Bとなります。
収入金額は不動産所得の損益計算書で記載した収入金額となります。
さらに下は所得欄となり、損益計算書で算出した所得金額が入ります。
給与所得も記入します。
収入から所得、所得から様々な控除を差し引きます。
右欄では税金の計算に入ります。
![不動産投資の確定申告 記入方法](https://invest-online.jp/wp/wp-content/uploads/2018/05/確定申告5.png)
以下は、社会保険料控除や生命保険料、扶養控除などの記入欄となります。
寄付金控除もありますので、寄付金をしている場合には証明書を添付して控除申請をしていきましょう。
![不動産投資の確定申告 記入方法 サラリーマン](https://invest-online.jp/wp/wp-content/uploads/2018/05/確定申告6.png)
以下の台紙に、源泉徴収票や必要書をノリで貼り付けて提出します。
![不動産投資の確定申告 源泉徴収」](https://invest-online.jp/wp/wp-content/uploads/2018/05/確定申告7.png)
以上が確定申告書Bの書類となります。
青色申告の損益計算書と貸借対照表、添付書類をセットにして提出し、確定申告は終了となります。
また、控えの書類もありますので、必ず保管しておくようにしましょう。
控えは翌年の確定申告をする際の基礎となるとともに、万が一税務署からお尋ねがあった際にも確認資料となります。
不動産投資をして大家さんとなると、一人の事業者となります。
事業者となれば、会社員であっても確定申告は必ずしなければなりません。
確定申告は事前の準備が重要ですので、普段から確定申告を意識して各種帳簿や添付書類を準備しておくことが大切です。
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- 第1回:[大家さんの確定申告] ① 必要性とメリット
- 第2回:[大家さんの確定申告] ② メリットとデメリット
- 第3回:[大家さんの確定申告] ③ 申告スケジュール
- 第4回:[大家さんの確定申告] ④ 必要書類
- 第5回:[大家さんの確定申告] ⑤手続き方法
第6回:[大家さんの確定申告] ⑥ 記入方法
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