訪日「ムスリム旅行者」急増!対応に大切な基礎知識
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増加するムスリム旅行者
日本には、ムスリムやベジタリアンをはじめ、多様な文化や習慣を持つ外国人旅行者が訪れます。
したがって、日本で外国人旅行者が安心して快適に滞在するためには、飲食店やホテルや民泊などの観光にかかわる事業者が、外国人旅行者の受け入に必要な正しい知識を理解し、対応することが大切です。
訪日ビザの緩和措置や格安航空会社の就航、経済発展などを背景に、インドネシアやマレーシアをはじめとしたASEAN各国からの訪日客が急増しており、今後もさらなる増加が予想されます。
東京都産業労働局観光部振興課『ムスリム旅行者おもてなしハンドブック』
インドネシアやマレーシアは世界でも有数のイスラム教徒「ムスリム」を主体とする国で、旅行者は、日本食やショッピングなどを楽しむため、日本を訪問します。
しかし、日本人のムスリムに関する知識や理解は、まだまだ十分とは言えない状況です。
東京都が行ったアンケート調査によると、「安心して食事ができるレストランがなかなか見つからない」「お土産にお菓子を購入しようと思ったが、成分表示がないのであきらめた」「礼拝施設を探すのが大変」などの不満の声が寄せられています。
ムスリムの人たちを知るためのキーワードは、「食」「礼拝」「習慣」の3つです。
本記事では、イスラムへの理解を深め、ムスリムの旅行者に日本での滞在をより楽しんでもらうための基礎知識について解説します。
イスラム教に関する基礎知識
まずは、「イスラム教」と「ムスリム」について知ることから始めましょう。
「ムスリム」とは?
「ムスリム」(女性は「ムスリマ」)とは、アラビア語でイスラム教徒を意味します。
イスラム教は3大宗教の一つ
イスラム教は、キリスト教・仏教とともに世界三大宗教の一つに数えられ、世界で2番目に人口が多い宗教であり、世界人口の約1/4を占めています。
特にアジアに信者が集中しており、アジアはイスラム人口の約6割を占めています。
「アッラー」と六信五行
イスラム教は唯一神「アッラ-」を信じる一神教で、「コーラン」を聖典としています。
ムスリムには、六信五行と呼ばれる大切な教えがあります。
六信とは、「アッラ—」「天使」「啓典」「預言者」「来世」「定命」のを信じることで、五行とは、「信仰告白」「礼拝」「断食斎戒」「喜捨」「巡礼」5つの義務を行うことです。
これらの信仰と義務を怠ることなく行い、戒律を守ることでアッラーに忠実であろうとムスリムの人たちは心掛けています。
その他にも、日本とは異なる文化や習慣があります。
たとえば、ムスリムの人たちの間では、素肌を他人に見せることは好ましくないとされているため、夏場であっても接客する事業者側もノースリーブなどの着用は避けるなどの心遣いができるとよいですね。
また、接客はできるだけ同性が行い、特に女性のムスリム旅行者に対しては、女性スタッフが接客したり、難しい場合でもエレベーターに同乗しないなど配慮が望ましいと考えられます。
後半では、ムスリムの旅行者と接するために大切な、より具体的なイスラム教のルール、文化、習慣について解説します。
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