新型コロナウイルス肺炎/宿泊施設に必要な対応は?
中華人民共和国湖北省武漢市で集団発生の報告があった非定型肺炎について、世界保健機関(WHO)は1月14日、当該肺炎患者の検体から新型コロナウイルスが検出されたと認定しました。
武漢市をはじめ、中国における患者数は、これまで2万名を超え、死亡者も492名(2020年2月5日時点)に達し、感染者は日々増えています。
1月15日には日本国内感染者が確認されました。
感染者数については厚生労働省が人数を随時更新しています:新型コロナウイルス感染症の現在の状況と厚生労働省の対応について(令和2年2月5日版)
新型コロナウイルス関連肺炎に関しては、関係省庁が連携して水際措置を講じているところですが、旅行者が届出住宅滞在中に当該肺炎を発症する可能性もあるため、厚生労働省及び観光庁は、ホテルなど宿泊施設関係者をはじめ、民泊(住宅宿泊事業)関係者に対して協力と対応を呼びかけています。
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宿泊施設に求められる「ほうれんそう」
宿泊施設は、下記を参考にして冷静かつ適切な対応を行いましょう。
(2)宿泊者に保健所が行う疫学調査等の宿泊者に関する状況把握に協力を依頼する。
(3)宿泊者に新型コロナウイルスに関する情報提供を行う。
(4)発熱又は呼吸器症状(咳など)の症状がみられた時には、必ず住宅宿泊事業者等に申し出るよう宿泊者に依頼する。
(5)宿泊者が、宿泊施設滞在中に発症を申し出た場合、マスクを着用するなどし、事前に医療機関へ連絡した上で受診するよう勧める。
(6)医療機関での診察を希望した宿泊者に対しては、医療機関の紹介等の支援を行う(対応に困った際は、最寄りの保健所に相談する)。
(7)宿泊施設スタッフ等は、マスクの着用や手洗いなどの感染症対策に努める。特に発症の申し出があった宿泊者と対応した者は、マスクの着用、症状が認められた際の医療機関での受診等適切な対応をとる。
なお、宿泊者が届出住宅滞在中に発症を申し出た場合は、遅滞なく住宅宿泊事業者は観光庁に、
住宅宿泊管理業者は住宅宿泊事業者及び国土交通省不動産業課に、下記をメールにて報告するよう要請されています。
2.届出住宅名
3.所在地
4.報告者(管理業者)
5.発症日
6.発症者
7.発生状況
8.症状
9.発症者に対する対応
10.受診医療機関等
外国人旅行者を対象としたコールセンター
日本政府観光局(JNTO)では、非常時の外国人旅行者の安全・安心確保のため、365日、24時間、多言語で対応するコールセンター「JapanVisitorHotline」を開設しており、新型コロナウイルス関連の問い合わせにも対応しています。
- 電話番号 050-3816-2787
- 対応時間 365日、24時間
- 対応言語 英語、中国語、韓国語、日本語
- 対応範囲 緊急時案内(病気・事故等)、災害時案内、一般観光案内
現時点まで、新型コロナウイルス関連では、
「ホテルをキャンセルせざるを得なくなったが、返金を希望する場合はどこに問い合わせればよいか」
「咳、発熱の症状があり新型コロナウイルスでないか不安なため、検査を受けたい」
「ホテルに宿泊しているお客様に咳、発熱の症状がある」
という相談が寄せられているということです。
また、日本政府観光局の公式ツイッターやウェイボー(中国版ツイッター)によって新型コロナウイルスに関する基本的な情報や、手洗いうがい等の対策ポイント等を広く発信しているため、宿泊者に対して併せて活用するよう情報提供しましょう。
観光庁発行の宿泊者向けフライヤーも活用を
観光庁より新型コロナウイルスに関連した宿泊者向けフライヤーが発行されています。
日本語版・英語版・中国語版があるのでこちらも活用してみてはいかがでしょうか。
日本語版はこちら▼
「新型コロナウイルス関連肺炎について」(観光庁)
こちらは英語版と中国語版のキャプチャー画像です。下記リンクのPDFよりダウンロード可能です。
英語版と中国語版を加工して作成(観光庁)
中国語版:http://www.cbr.mlit.go.jp/kensei/info/license/pdf/news_200130_03.pdf
新型肺炎に関しては、日々その状況が変化しており、宿泊施設は常に最新の情報を入手し、過度に怖がることなく、施設の経営及び宿泊者に対して適切な対応が求められます。
観光産業に与える影響が懸念されるところですが、日本では東京五輪を間近に控えており、1日も早い治療法の確立と事態の収束が期待されています。
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