不動産投資コラム

内部通報された「型式認定違反」とは?なぜ多い?

内部通報された「型式認定違反」とは?なぜ多い?

レオパレスの欠陥住宅問題では多くのニュースをテレビなどで見ましたが
最近のダイワハウスの事例はご存知でしょうか?

手間をかけずに将来に備えた資産をつくる…空室リスクが低い不動産投資とは?

「型式適合認定」および「型式認定違反」とは

2019年4月12日に報道関係者へ発表された大和ハウス工業株式会社の内容は
柱や基礎に不適合存在が確認できた、というものでした。

一般の消費者でもわかりやすいイメージ図が下記ですが、簡単に言えば柱の形状や鋼材の厚みが違ったということですね。

型式認定違反
戸建住宅・賃貸共同住宅における建築基準に関する不適合等について/大和ハウス工業株式会社

この問題は大手のハウスメーカーの多くが型式認定」という特許のような制度を利用して住宅を大量に生産・供給していることに起因していると言えます。

型式認定とは、資金力のある大手メーカーが独自に安全証明の実験を実施し、「一定の安全を確認出来たから、建築基準法で定められている規定や、確認申請の手順を簡素化していいよ」国交省が認めた仕組みです。

本来、住宅を建築する際には、建築基準法第6条に定められている審査(確認申請といわれているものです)を経て、内容精査の上問題なければ建築許可が下りるのですが、その手順を一部、省いているというのが実情です。

「型式認定」の問題 その1.

これには様々な意図があると思いますが、そもそも自社独自の実験や検証で安全証明をしていることには、やはり疑義が残ってしまいますね。
偽装問題の懸念があり、このようなブラックボックス化した「商品である住宅」を大量供給し続けてきた日本の低層住宅業界は、ある意味何をやってもばれなければ問題ないという性悪説が浸透してきていると言っても過言ではないように感じます。

偽装問題の例としては、2007年に発覚したニチアス株式会社の耐火性能偽装が有名です。実験検証で耐火性能を偽って認定取得をした内容で、ニチアス製の断熱材を採用していた住宅の多くで、耐火性能不足が発覚しました。

「型式認定」の問題 その2.

一方で、「型式認定」ではその仕組み以外にも大きな問題があります。
それは、住宅建築に携わっている人間の大半が「型式認定」を理解していない事でしょう。
携わる人間とは、実際に作業をする職人はもちろん、自社の営業スタッフや設計者、工務担当などすべての人間に当てはまります。

どのような意図で型式認定が認められ、何を使って設計計画し、工事をしなければいけないか?をきちんと理解できていない為、今回のような不祥事がなくなることはないでしょう。

「型式認定」とは国が認めた優良な住宅だ…というのような耳障りのいい用語ですが、実際には違うものだと認識していただきたく思います。

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市村 崇
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市村 崇

一級建築士

市村 崇

一級建築士

10年間で500棟以上の施工管理を行う。現在は(社)住まいと土地の総合相談センター代表理事として、多数のクライアントの相談に乗り厳しい目で現場を検査・インスペクションしている。

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