中古マンションを2棟購入。土地と建物の割合比率はどうなる?
中古物件を2棟購入しました。
減価償却の計算の仕方と土地と建物の割合比率をどのように決めたらよいのでしょうか?
- 築46年のRCマンション1棟(総額4.5億円)
- 築8年のRCマンション1棟(総額4.2億円)
売買契約書に土地建物の区分がなく、消費税の記載もない場合は、土地と建物を時価の割合によって区分することになります。
土地と建物の区分
(1)土地と建物の金額が明記されている場合
第三者間の売買では、売買契約書に記載されている土地と建物の金額の比率が著しく時価とかけ離れていなければ、その記載金額が土地と建物の金額になります。
(2)土地と建物の金額が明記されていないが、消費税の記載がある場合
消費税は建物の売買代金にしか課税されていません。
土地の売買代金には消費税は課税されません。
(3)土地建物の区分がなく、消費税の記載もない場合
土地と建物を時価の割合によって区分することになります。
下記のような方法があります。
1.土地と建物の金額を鑑定評価してもらう方法
2.土地と建物の見込みの時価を算出して按分する方法
土地の見込み時価は公示価額や近隣土地の事例などから算出し、建物の見込み時価は「構造別建物建築費表」(建築統計月報)から建築費を算出し、そこから減価償却費を控除して算出するなどが考えられます。
3.土地と建物の固定資産税評価額の比で按分する方法
一番簡単な方法は、3.の方法になります。
売主から固定資産税評価証明書を受領していれば、土地と建物の固定資産税評価額は確認できます。
売主から受領していない場合は、役所(東京都の場合は都税事務所)で自分が所有者であることを証明すれば(登記簿謄本、身分証明書などを持参)発行することができます。
固定資産税課税標準額ではなく固定資産税評価額を使用しますので、ご注意ください。
【建物の金額】
4.5億円×2,500万円/(2億円+2,500万円)=5,000万円
【土地の金額】
4.5億円-5,000万円=4億円
2020/03/12
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回答者渡邊 浩滋
税理士・司法書士