不動産投資のQA

賃貸経営で発生する家賃滞納や、雨漏り、騒音など…様々なトラブル。対応方法について専門家がお答えします。

決済待ち物件で賃借人が退去予定です。買主に伝えるべき?

すでに売買契約を締結して3ヵ月以内に決済をする予定で待っています。そんな中、賃借人が退去すると連絡してきたのですが、買主には伝えた方がよいのでしょうか。

買主に伝える必要があります。契約に特約などがある場合もあるので注意。家賃をどっちが設定するかなど慎重に確認が必要。

投資用物件を売却する場合、売買契約を締結してから決済引き渡しをするまでの間に、賃借人が退去を申し出てくることがあります。
賃借人が退去するとなると、買主にとっては購入後の利回りに影響を与える重要な内容なので、通常は次のような特約条項が売買契約書に盛り込まれていることが多いです。

「売主は、本契約締結後、買主への所有権移転時までに に変更が生じる場合には、速やかに買主に通知するものとし、当該賃貸借契約が解約となり賃借人(入居者を含む)が退去する場合には、買主への所有権移転時までに売主の責任と負担において本物件専有部分の原状回復工事をするものとする」

このように、退去する場合だけでなく、連帯保証人が変更するなど何らかの変更事項が生じた場合は、その都度連絡をすることがトラブル防止につながります。

退去する場合、次の賃借人の募集賃料について買主側から希望が出ることもありますので、勝手に募集せず一度買主に確認することをおすすめします。

また、決済日前に明渡しする場合については、売主、買主どちらが原状回復工事をするかが問題となりますが、特段の特約がなければ原則として売主負担となることが多いです。

2020/10/07

東京圏人口一極集中さらに加速…不動産投資は、立地で決まる。解説本無料プレゼント

棚田 健大郎

行政書士

棚田 健大郎

行政書士

大手人材派遣会社、不動産関連上場会社でのトップセールスマン・管理職を経て独立。棚田行政書士リーガル法務事務所を設立。現在に至る。

記事一覧