不動産投資のQA

これって経費になるの、ならないの?確定申告する場合の項目はなに?そんな疑問に大家専門の税理士がお答えします。

相続した不動産が事業的規模の場合、相続した年にも事業税がかかる?

先日、父から相続がありました。
父はアパートを2棟所有し、事業的規模でした。毎年事業税がかかっていたようです。

これから準確定申告を行いますが、相続した年も事業税がかかってくるのでしょうか?
その事業税は経費になるのでしょうか?

相続人が被相続人の事業税を支払うことになり、相続人の確定申告の経費にします。

個人の事業税は、事業を廃止(事業者が死亡した場合を含む。)した場合、当該年の1月1日から事業の廃止の日までの期間の所得に基づいて課税されます。
個人の事業者が死亡した場合、個人の事業税の納税義務は相続人に承継されます。

したがって、相続人が被相続人の事業税を支払うことになり、相続人の確定申告の経費にしていきます。
なお、準確定申告を提出した後に相続人が被相続人の事業を承継しなかった場合には、被相続人の事業はその死亡により廃止となるため、準確定申告についての更正の請求をすることができます。

事前に相続人が被相続人の事業を承継しないことがわかっていれば、被相続人の準確定申告の際に、見込みの金額で事業税を経費計上することができます

事業税見込額の計算式
( A + B ) × 5% / 1 + 5%

A・・・事業税の課税見込額を控除する前の当該年分の当該事業に係る所得の金額
B・・・事業税の課税標準の計算上Aの金額に加算し又は減算する金額
※5%は事業税の税率です(業種によっては税率が異なります)

2018/11/20

東京圏人口一極集中さらに加速…不動産投資は、立地で決まる。解説本無料プレゼント

渡邊 浩滋

税理士・司法書士

渡邊 浩滋

税理士・司法書士

経営難だった実家のアパート経営を大きく改善し、大家さん専門の税理士事務所を設立。北海道から沖縄まで幅広く相談を受ける。セミナー、出版、連載など多方面で活躍。専門税理士ネットワーク『knees』メンバー。

記事一覧