不動産投資のQA

これって経費になるの、ならないの?確定申告する場合の項目はなに?そんな疑問に大家専門の税理士がお答えします。

物件の取得価格がわかる場合でも「みなし取得費」の計算は可能?

不動産売却時の利益の出し方は、

売却損益=売却による収入金額-(売却資産の取得費+譲渡費用)

ですが、譲渡所得への課税は、売却益に対して所有期間によっての税率で求めると理解しています。

この取得費の質問です。
具体的には、物件の購入価格に加えて所有期間の減価償却はもちろんですが、取得時の印紙や不動産取得税、登記費用等が含まれるのでしょうか?

また、物件の取得価格がわかる場合でもみなし取得費の売却額×5%での算出の適用は可能なのでしょうか?

物件の取得価額がわかる場合でも、売却価額×5%の「みなし取得費」の計算は使えます。

取得費ですが、自宅を購入した場合のように、取得時の印紙、不動産取得税、登記費用を必要経費にしていないときは、取得費に含めて計算します。

しかし、賃貸物件のように取得時の印紙等を必要経費にしているような場合は、取得費にすることはできません。

取得時の仲介手数料のように、そもそも必要経費にできないものは取得費に含めて計算します。

物件の取得価額がわかる場合でも、売却価額×5%の「みなし取得費」の計算は使えます。

昭和の初期以前に購入した物件などは「みなし取得費」を使った方が有利になる場合もあります。

2020/03/05

手間をかけずに将来に備えた資産をつくる…空室リスクが低い不動産投資とは?

渡邊 浩滋

税理士・司法書士

渡邊 浩滋

税理士・司法書士

経営難だった実家のアパート経営を大きく改善し、大家さん専門の税理士事務所を設立。北海道から沖縄まで幅広く相談を受ける。セミナー、出版、連載など多方面で活躍。専門税理士ネットワーク『knees』メンバー。

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