平成30年路線価/銀座が最高も、上昇率ではニセコ
国税庁はこのほど、平成30年1月1日時点の全国の路線価を発表しました。
路線価は全国の主要な道路(=路線)に面する土地1平方メートル当たりの価格であり、平成30年分の財産評価基準となり、相続税や贈与税算定基準となります。
こちらでは全国、各都市、そして東京の路線価に注目していきたいと思います。
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3年連続で銀座中央通りがトップ 全国県庁所在地ランキング
下の表は全国の県庁所在地の最高路線価上位10位です。
東京、大阪、横浜、名古屋、福岡といずれも大都市、とくに五大都市圏に含まれる都市が上位を占めています。
トップは東京・銀座中央通りの4432万円。昨年平成29年の過去最高を更新し、3年連続の路線価トップとなりました。
国税庁「平成30年分都道府県庁所在都市の最高路線価」より作成
三大都市圏の路線価
東京圏、大阪圏、名古屋圏からなる三大都市圏の最高路線価をみてみましょう。
都道府県別で2位であった大阪・北区角田町 御堂筋の1256万円という価格は、東京圏のなかでは7位の港区北青山3丁目 青山通りの(1352万円)下、8位の位置になります。
また、名古屋圏トップの名古屋市中村区名駅1丁目 名駅通の1000万円という価格は、東京圏10位の豊島区東池袋1丁目 グリーン大通り(1004万円)よりも下になり、東京圏の地価の高さが群を抜いていることがよくわかります。
東京圏
東京国税局各税務署管内における最高路線価の価格順上位10位です。
東京都区部・多摩地域・千葉県・神奈川県・山梨県が東京国税局管内となります。
※麹町貯は最高路線価の所在地を変更。平成29年分の対前年変動率は、変更後の所在地における変動率
大阪圏
大阪国税局各税務署管内の最高路線価価格順上位10位です。
大阪府、京都府、滋賀県、兵庫県、奈良県、和歌山県が大阪国税局管内となります。
名古屋圏
名古屋国税局各税務署管内の最高路線価価格順位上位10位です。
愛知県、岐阜県、静岡県、三重県が名古屋国税局管内となります。
ニセコが上昇率全国トップに。インバウンド需要で地価が上昇
個別地点(税務署別)の最高路線価では、北海道倶知安町字山田の道道ニセコ高原比羅夫線通りが88.2%プラスと、全国で最も高い上昇率になりました。
昨年平成29年の77.1%と比べても上昇幅をさらに拡大させています。
ニセコの他にも北海道は札幌の「停車場線通り」が424万円と、全国県庁所在地路線価ランキングでも7位にランクインしています。
地価上昇の背景には、やはりインバウンド需要があり、札幌では道外の大手不動産会社のホテルやマンションの建設が相次いでいます。
訪日外国人客の増加は加速しており、しばらくは地価上昇傾向は続くという見方で北海道は海外投資家の注目を集めています。
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