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家主アンケート調査結果/自主管理は2割程度

2020/02/16
インベストオンライン編集部
家主アンケート調査結果/自主管理は2割程度

国土交通省は「賃貸住宅管理業者」「家主」「入居者」を対象にした、賃貸住宅管理業務に関するアンケート調査の結果を公表しました。

調査は賃貸住宅管理に関するトラブルの実態や事業形態、契約状況等を詳細に把握し、賃貸住宅管理業の適正化につなげることを目的としています。

こちらではそのなかから、「家主」(オーナー)向けの実態調査の結果に注目します。

賃貸住宅管理業務に関するアンケート調査/国土交通省

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物件購入の資金調達方法は「金融機関からの借り入れ」が最多

物件購入資金の調達方法のグラフ(左)と、金融機関から借り入れた資金の割合を示すグラフ(右)です。
資金調達
国土交通省「賃貸住宅管理業務に関するアンケート調査<結果概要>」より加工して作成

家主の物件購入における資金調達として多かった方法は、
「金融機関からの借り入れ」…約34%
「遺産相続・贈与」…約30%
「預貯金、有価証券売却代金、退職金」…約23.6%
でした。

資金調達の方法として最も多かった「金融機関からの借り入れ」。借り入れの割合として多かったのは、
物件購入価格の「7割程度」…約19%
「8割程度」…約18%
「9割程度」…約17%
「すべて(10割)」…約16%
でした。

管理業者を利用している家主が8割超え/賃貸住宅管理

家主が所有する賃貸住宅の入居者募集や契約、入居中の管理方法の割合です。

賃貸管理方法
所有している賃貸住宅の管理方法としては、「業者に任せず、自ら管理している」という完全自主管理という回答は2割程度で、なんらかの形で管理業務を業者に委託しているという回答は合計で8割を超えています(サブリース以外)

約8割が「入居時の契約支援」「賃貸借契約の更新」で業者を利用

家主が受託管理業者に委託している管理業務の実施状況です。

受託管理

家主が業者に委託している管理業務として特に多かったのは、
「入居時の契約支援(契約時の管理内容の説明等)」…81%
「賃貸借契約の更新」…約79%
「敷金・現状回復」…約77%
でした。

一方で「修繕積立金の管理」「賃料等の集金」「入居者からの苦情対応」などは、家主自ら実施している割合が比較的高くなっています。

「リスク回避のための管理委託」の割合高く

家主が管理業務を委託している理由の割合です。

管理委託

受託管理業者に管理業務を委託している理由として5割を超えているのは、
「契約更新・終了時のトラブルをなくしたいから」…約52%
「自分自身の賃貸契約および管理に関する専門知識が不足していると感じるから」…約50%
でした。

トラブルや専門知識の不足によるリスク回避のために管理業務委託をしている家主が多いようです。

入居者が実際に経験したトラブル

なお入居者向けアンケート調査では、入居者が過去に経験したことのあるトラブルの内容として、
「水漏れや設備の故障等修繕の必要性が発生した際、対応に著しく時間がかかった」または「対応してくれなかった」という回答が合わせて4割を超えました。

賃貸におけるトラブルが生じた際、対処までのスピードが重要だということがうかがえます。

その他、比較的多かったのは、
「入居者同士でのトラブルが発生した」
「入居中に管理サービスの水準が低下した」
「退去時の原状回復に関し、支払う必要がないと考えられる費用の負担を求められた」
などでした。

賃貸住宅経営に関する知識の習得方法

賃貸経営の知識
家主の賃貸住宅経営に関する知識の習得方法としては「インターネット(SNS等)による情報収集」が最も多く、それに「セミナーや不動産投資スクールへの参加」「友人・知人からの情報提供」が続きます。
また、約4割が「特になし」と回答しました。

サブリース契約をしている家主について

賃貸住宅経営でサブリース契約を選んだ理由の割合です。

サブリース

5割近くに達したのは、
「管理等の手間が大変だから」…約48%
「安定的な収入を得たいと考えたから」…約48%
 という回答でした。

サブリースに関する営業(勧誘)の状況

サブリース物件所有者が、物件購入(取得)の際にサブリース業者から受けた営業(勧誘)の状況です。
サブリース営業

購入の際サブリースに関する営業(勧誘)を受けたのは、およそ8割でした。
そのうち、「サブリース業者」のみの営業(勧誘)割合は1割程度にとどまり、「不動産業者」または「建設会社」が関与する営業(勧誘)の割合は6割を超えています。
多くの家主は営業を受けてサブリース契約をしているようです。

まとめ

今回の調査では、

  • 物件購入資金調達は「金融機関からの借り入れ」という方法が最多、借り入れの割合は「8割以上」という家主が5割超え
  • 管理は一部、もしくはすべてを業者に委託している家主が8割、完全自主管理という家主は2割程度

などということがわかりました。
物件購入や物件管理について検討している方は参考にしてみてください。

【家主向け実態調査の結果概要】
・有効サンプル数 : 414名
 サブリース : 155名(37.4%)
 サブリース+サブリース以外 : 104名(25.2%)
 サブリース以外 : 155名(37.4%)

記事内画像:国土交通省「賃貸住宅管理業務に関するアンケート調査」より加工して作成

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