不動産投資コラム

大家ができる「空室リスクを防ぐ対策」とは

大家ができる「空室リスクを防ぐ対策」とは

新型コロナウイルス感染症の感染拡大がなかなか止まらない状況ですが、そんななか、賃貸経営にもじわじわ影響が出始めています。

もともと6~9月は賃貸需要がオフシーズンになるので、空室リスクが高いといわれてきましたが、特に今年の場合はコロナ禍の影響でさらに深刻化しているようです。

そこで本記事では、コロナ禍を乗り切るために大家ができる空室対策を詳しく解説します。

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空室リスクは2つの角度から対策をとることが重要

空室リスクによるダメージを軽減して家賃収入を安定させるためには、次の2つの対策が必要になります。

・空室を生じさせない対策
・空室を早期に決める対策

この2つの対策を講じていくことで、入居率の高い賃貸経営が実現するのです。

空室を生じさせない対策

「部屋を退去するかどうかは賃借人の自由だから止めようがないのでは」と思った方、その考え方ですと必然的に入居率を高めることはできません。

空室を生じさせないとはいえ、重要なことは絶対に退去させないことではなく、空室が決まりにくい夏場に退去させないことです。
特に今年のようにコロナ禍によって引越しを控える人が増えている状況では、できるだけ今退去されない工夫が必要になってきます。

対策1:更新のタイミングでコミュニケーションをとる

賃貸物件を退去する理由で最も多いのは、更新時ともいわれています。
最近では敷金礼金ゼロゼロ物件も増えてきていることから、更新料を支払うくらいなら引越しをしようかと検討し始める人が多いからです。

これから更新を控えている部屋については、個別に賃借人に連絡をして更新する意思があるのか、それとも迷っているのか更新の2ヵ月くらい前に連絡をして様子をうかがうことが大切です。

更新前連絡

更新する意思が固まっていればよいのですが、迷っているという場合は理由を聞いてみましょう。
私の経験上、更新のタイミングで退去する人の理由の1つに家賃額があります。

というのも、長年住んでくれている賃借人であればあるほど、家賃が相場よりも高いままになっている可能性があるからです。
更新のタイミングでそのことに気が付く賃借人が多いので、そこから退去につながっていくことがよくあります。

そこで、相場よりも割高になっている場合については、
「更新してもらえるなら、家賃○○円にしますよ」といった感じで交渉することで、引き続き更新してくれる可能性が高まるのです。

家賃の値下げに抵抗感を感じる大家さんも多いのですが、万が一退去してしまうと相場よりもさらに値下げが必要になる可能性もあります。

それであれば、今まで問題なく居住してくれた賃借人に引き続き相場の家賃で住んでもらったほうが、ほぼ間違いなくキャッシュフローはプラスになるはずです。

そのほか、退去の引き金になりやすい更新料を免除することで、すんなりそのまま更新してくれるケースは多々あります。
重要なことは、単に値引きや免除を敬遠するのではなく、冷静に考えて年間収支でどちらのほうが得になるかを判断することです。

対策2:退去理由を必ず聞く

退去

賃借人から退去通知が提出された際に、皆さんは理由を聞いたことはありますか?
実はこれとても重要です。
退去理由を聞くと自分の物件の弱点がわかるので、それを改善することで入居率が高まったり、うまくいけば退去せずにそのまま住んでくれたりする可能性も出てきます。

退去理由には賃借人自身の事情である外的要因であるケースと、物件自体の問題点である内的要因であるケースがあり、具体例を挙げると次の通りです。

【外的要因】
・結婚して新居に引越しをする
・会社で転勤が決まった
・就職先が遠いので引越しをする
・荷物が増えて手狭になった

【内的要因】
・隣の部屋がうるさい
・収納がない
・エアコンが古い
・キッチンが電気コンロ
・洗濯機置場がない

外的要因で退去する場合仕方がありませんが、内的要因の場合は改善することで引き続き住んでくれる可能性もあります。
仮にそれでも退去してしまうとしても、改善することで次回の記事で解説する空室が生じた後の対策としてもプラスです。

物件のメリットデメリットを一番よく知っているのは賃借人なので、退去するといわれたら必ず退去理由を聞く習慣をつけることで、賃借人にとって住みやすい物件に徐々に変えていくことができます。

これらの対策を講じることで、長期的な入居率は大きく変わりますし、それは不動産収益にも直結するのです。

次回は、これらの対策を駆使しても空室が生じてしまった場合の対策についてご紹介したいと思います。

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棚田 健大郎
棚田 健大郎

棚田 健大郎

行政書士

棚田 健大郎

行政書士

大手人材派遣会社、不動産関連上場会社でのトップセールスマン・管理職を経て独立。棚田行政書士リーガル法務事務所を設立。現在に至る。

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