中野駅前の再開発進む/注目の中央線沿線エリア
東京都内の各路線の中でも、賃貸需要が高いといわれているJR中央線。
吉祥寺や高円寺といった人気のエリアが多い印象ですが、今多くの人の注目を集めているのが再開発で話題沸騰中の中野駅です。
そこで本記事では、JR中野駅前の再開発にスポットをあてて、今後の不動産投資先としての可能性などについて考えてみたいと思います。
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近年の中野駅周辺の動向
近年の中野駅周辺を語るうえで欠かせないのが、中野駅の北側に位置する「中野四季の都市」です。
警察学校や警察大学といった警視庁の関連施設の移転に伴い、跡地を大規模に再開発してできた都市で、オフィスビルや大学病院、学校(明治大学、帝京平成大学)、公園などの立ち並ぶ近代的な空間に変貌を遂げました。
中野四季の都市の再開発が無事完了したことで、その周辺のエリアの再開発にも期待が高まっています。
中野駅改良工事と南北道路
現在、中野四季の都市の東側に位置する中野区役所と中野サンプラザがあるエリアの一体的な開発が進んでいて、この場所に新北口駅前広場が新設される予定です。
さらに、中野マルイがある西口地区との移動をしやすくするために、線路をまたいで新北口駅前広場と西口地区を結ぶ「南北道路」の新設が進められています。
当該計画によると、中野駅の西側に新たな橋上駅舎を新設する予定で、そこに南北道路が開通して連絡通路になる予定とのことです。
中野駅西口の価値が上がる?
橋上駅舎や南北道路の新設による恩恵が大きいのが、現在の中野駅西口エリアです。
西口エリアには中野マルイなどの商業施設はあるものの、現在JR中野駅の改札は東口にしかないため、通路や改札がとても混雑していました。
橋上駅舎ができれば西口にも改札ができることになり、しかも南北道路で容易に連絡が可能となれば、今まで以上に乗り換えで中野駅を利用する人が増加し、周辺地域の活性化につながると予想されています。
線路上空の商業施設計画
新北口駅前広場までのエリアは、線路上空に大規模な駅ビルの建設が計画されており、商業施設が大幅に充実する予定です。
実現すれば現在の中野のアーケード街である「中野サンモール商店街」と相まって、大規模な商業施設と商店街が共存する住みやすく楽しい街が完成するでしょう。
交通渋滞の緩和でさらに利便性が向上
中野駅周辺の再開発で1つの課題になっていたのが、慢性的な交通渋滞です。
中野駅の周辺には、南北に走る中野通りと東西に走る早稲田通り、大久保通り、青梅街道などの幹線道路があり、中でも中野駅の北側の中野通りと早稲田通りが交差する新井交差点付近を中心とする渋滞が深刻化していました。
その原因の1つとされているのが、中野通りを北上した先にある、西武新宿線新井薬師駅〜沼袋駅間にある踏切です。
電車の本数が多い朝や帰宅の時間帯は、その付近一帯の走行速度が落ちることもあり、開かずの踏切となってしまい交通渋滞を引き起こしていました。
連続立体交差で踏切解消
現在西武鉄道では西武新宿線の一部の区間において、連続立体交差によって線路を地下に埋設する工事が進められており、開かずの踏切が解消される予定です。
踏切が撤去されれば、中野駅周辺の交通渋滞が大幅に緩和されると期待されています。
中野駅の弱点が解消される
中野駅周辺の再開発について区民にアンケートを実施した際に、現在の中野駅が子連れで来にくい街だという意見がたくさん出たそうです。
中央特快停車駅にもかかわらず、駅舎は小さめで混雑すること、中野サンモール商店街の他に子連れで買い物できそうな大型商業施設が少ないことなどが要因の1つと考えられますが、実は最も深刻だったのが「エレベータ」に関する問題です。
中野駅エレベータ問題
長年、中野駅の利便性に大きな影響を与えていたのが、エレベータの問題です。
実は中野駅にはエレベータが設置されていません。
この話をすると驚く方が多いのですが、周辺住民の中では有名な話で、ベビーカーのままホームに直接上がることができない状況にあるのです。
※実際は、ベビーカーのままエスカレータで強引にホームに上がっている人が沢山いる状況です。
この問題は非常に深刻で、例えばベビーカーで中央線から総武線に乗り換えたい場合、本来なら中野駅で乗り換えたい人でも、エレベータがないせいで三鷹駅や新宿駅での乗り換えを迫られることになるのです。
降りたくても降りられないほど不便な駅、それが中野駅だったのですが、今回の再開発事業でこの問題もやっと解消されます。
中野駅周辺の再開発で穴場のエリア
不動産投資の観点から見た場合、中野駅の再開発で狙い目となる穴場エリア、それはズバリ中野駅北側の新井近辺です。
新井は中野駅北口からは徒歩で10分以上離れるエリアで、いわゆる閑静な住宅街になっています。
新井周辺はJR中野駅からも西武新宿線の新井薬師駅からも遠い、ちょうど真ん中あたりのエリアなので物件価格が他の中野駅周辺よりも割安です。
そんな中、中野駅再開発事業によって新北口駅前広場は現在の中野サンプラザあたりになることから、駅の機能が若干北側に寄ってくるイメージになります。
さらに、南北道路によって南側へのアクセスも良くなることから、今後新井近辺の賃貸需要が高まる可能性が考えられるのです。
現在の新井は「駅から遠いエリア」と認識されていますが、今後は再開発後の中野駅に徒歩でアクセスできる好立地という認識にアップグレードされることから、振り幅としては最も大きいのではないかと予想できます。
まとめ
中野駅の再開発事業は非常に規模が大きく、長年愛されてきた中野ブロードウェイが新たなアリーナに生まれ変わるなど、他にもさまざまな計画が予定されています。
もともと路線だけで考えれば、非常に交通の便のよい場所なので、今後の人気上昇に注目していきましょう。
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