不動産投資コラム

「素人大家」はNG?不動産屋との付き合い方

宅地建物取引士廣田 裕司
「素人大家」はNG?不動産屋との付き合い方

こんにちは、廣田裕司です。

今年は、インフルエンザが大流行しているようです。私は、インフルエンザではありませんが、風邪による発熱で3日間ダウンしましたが、皆さんはお変わりありませんか?

今回は、不動産屋さんとのコミュニケーションの取り方について書いて行きます。

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なぜ必要?不動産屋さんとのコミュニケーション

大家さんは、賃貸経営の活動のすべてを大家さんだけで“完結“出来る訳ではなく、不動産屋さんをはじめ、いろいろな外部のパートナーの力を借りて、経営を進めて行きます。

お付き合いするいろいろなパートナーの中で、特に不動産屋さんとのやり取りが一番多いと思います。
自主管理の大家さんでも、入居者募集を不動産屋さんに依頼しているケースがほとんどで、不動産屋さんとまったくお付き合いのない大家さんはいないのではないでしょうか。

入居者募集をする不動産屋(仲介業者)さんは、当然のことですが、入居希望者さんと直接接する機会が多いため、「どんな属性の人が、どんなお部屋を、どのぐらいの家賃で探しているのか」というような入居希望者さんの動向を把握していると思います。

入居希望者さんの動向は、家賃などの募集条件やリフォーム工事の内容を決定する上で、重要な情報です。
その情報をヒアリングできるように、入居者募集をする不動産屋さんとも、普段からコミュニケーションが取れる関係づくりをしておくことが重要だと思います。

大家と不動産屋/考え方の違いを理解する

考え方の違い
不動産屋さんとの円滑なコミュニケーション取るための第一歩は、お互いの考え方の違いを理解することだと思います。

たとえば、仲介業務をする不動産屋さんは、入居者さんとの契約を仲介することで、手数料収入を得られるので、入居者さんとの仲介の回数をいかに増やすかを考えます。
しかし、不動産屋さんにとっては、入居者さんの入居期間は、収入には関係ないので興味がありません。

一方大家さんは、新規の入居者の契約と同時に、入居者さんに一日でも長く住んでもらいたいと考えています。

このように、不動産屋さんと大家さんは、考え方が違っているということ理解することが重要です。

「素人大家」ってあり?

素人大家

大家さんと会話の中で、「私は素人大家だから…」という方いらっしゃいます。
相続などで急に大家さんになり、「賃貸経営に関しては素人である」というようなニュアンスで使われていると思います。

個人的にはこの「素人大家」という言葉に違和感がある気がします。
物件を所有し家賃を稼いでいる大家さんが「素人」であっていいのでしょうか?

入居者さんから家賃をもらっている大家さんは、素人ではなく「プロフェッショナル」であると思います。

物件を所有し、家賃を稼ぐというビジネスを営む大家さんは、規模の大小や経験の有無に関わらず、賃貸経営のプロであるべきだと思います。
同じプロでも新人もいれば、ベテランもいます、レベルの差はありますが、大家さんである以上が、賃貸経営のプロであると自覚し、不動産屋さんと付き合うようにしましょう。

不動産屋さんに丸投げでいいのか?

不動産屋さんからの、募集条件や原状回復工事の内容などの様々な提案に対して「任せる、うまくやっておいてくれ」というように、不動産屋さんに丸投げする大家さんが多いようです。

多くの方は、「不動産屋さんはプロだから任せておけば安心」と考えがちです。

確かに不動産屋さんはプロではありますが、賃貸経営のプロありません。入居者さんを募集し契約を締結したりする宅建業や、入居者さんの管理をする賃貸管理業のプロなのです。

不動産屋さんから提案される、家賃の設定や原状回復工事内容は、入居者募集にも影響があり、その結果が大家さんの収支に跳ね返ってきます
不動産屋さんの提案をそのまま受け入れるのではなく、その理由や背景などのよく聞き、納得した上で、判断することが大切だと思います。

不動産屋相談

たとえば、募集家賃の値下げを提案されるケースで、「家賃を2,000円下げて、50,000円で募集しましょう」という提案に対して、

  • なぜ、2,000円減額しないと入居者が決まらないか?
  • 近隣の物件の家賃の相場は?
  • 競合物件の動向は?
  • など、不動産屋さんの考え方を聞いてから、減額が妥当であるかを判断すべきだと思います。

    また、原状回復工事に関しても、見積書の総額だけを見て判断するのではなく、見積の明細にも目を向け、どんな内容の工事が含まれているかを把握し、要否を判断します。
    工事に使用する資材(クロス、床材など)の仕様も適切がどうかを判断する必要があります。

    決して「不動産屋さんの言いなりになってはダメ」と言っている訳ではありません。
    大家さんと不動産屋さんは、考え方の違いがあるので、十分コミュケーションをとり、納得してから物事を決めたほうがいいと思うのです。

    最初は不動産屋さんの提案に対し、何を質問していいか分からないし、判断する知識もなく、「そんなことできない」と思われる大家さんも多いと思います。しかし、何回かやり取りをするうちに慣れてきますし、賃貸経営のプロである大家さんは、そのような知識を習得して行くことも重要だと思います。まずは、やってみることです。

    また、セカンドオピニオンを求めるのもいいと思います。

    最後までお読みいただきありがとうございます。

    次回は、不動産屋さんへの訪問営業、問合せへの対応について書いていきます。

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    廣田 裕司

    宅地建物取引士

    廣田 裕司

    宅地建物取引士

    賃貸経営での経験をベースにセミナー講師としても活動。2014年大家仲間と一緒に、管理会社「みまもルーム」設立に参加。大家さんの賃貸経営をサポートする会社 合同会社アップを設立。大家さんのサポート活動を展開中。

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