アパート購入にいくら必要?初期費用と物件価格
アパート経営によって家賃収入を得るためには、まずアパートを購入する必要があります。
アパート購入にあたってはさまざまな費用がかかるため、事前にしっかりと確認しておくことで、購入後に資金が枯渇してアパート経営に失敗する事態を回避することができます。
そこで今回は、アパート購入にかかる初期費用と、物件価格について解説したいと思います。
【1分で分かる!新築一棟投資の魅力とは?】東京圏・駅徒歩10分圏内の物件紹介はこちら
アパート購入にかかる5つの「初期費用」
アパート購入にかかる費用は、簡単に言うと「諸費用+物件価格」です。
そこでまずはアパート購入に必要となる「初期費用(諸費用)」について解説していきたいと思います。
アパートを購入する際には、主に以下のような初期費用がかかります。
仲介手数料
アパート購入にかかる初期費用の中で最も大きな金額になるのが「仲介手数料」です。
仲介手数料の金額は、以下の計算式によって算出することができます。
※物件価格が400万円を超える場合
物件価格×3%+6万円
新築のアパートであれば最低でも5,000万円ほどは予算が必要ですが、仲介手数料の金額についても上記にあてはめると156万円(消費税別)と非常に高額になります。
ただ、この金額はあくまで仲介手数料の上限ですので、不動産会社との交渉次第で低く抑えられる場合もあります。
登記費用
仲介手数料の次に大きいのが、アパートの登記費用です。
アパートが自分の持ち物であることを登記するための保存登記費用や、銀行から借り入れをした場合の抵当権設定登記費用、新築の場合は表示登記費用もかかります。
また、これら以外にも登録免許税や司法書士費用がかかるため、仮に5,000万円規模のアパートを購入する場合は、30~50万円程度は予算を確保しておくことをおすすめします。
印紙代
売買契約書に貼る収入印紙代が必要です。
物件価格によって印紙代は異なりますが、不動産売買契約書の印紙税は、現状のところ軽減税率が適用されているため、おおむね1万円~3万の範囲で収まるでしょう。
火災保険料
アパートという重要な資産を購入したら、必ず火災保険に加入する必要があります。
また、ローンを組んで購入している場合は、金融機関から火災保険への加入を義務化される場合もあります。
物件規模や構造にもよりますが、10年契約でおおむね50万円前後は見ておきましょう。
ローン手数料
ローンを組んでアパート購入をする場合は、ローン手数料が発生します。
金額は金融機関によって異なりますが、おおむね借入額の1~3%程度を見ておきましょう。
アパート購入時に発生する主な費用は以上です。
あとは、購入後に固定資産税、都市計画税、不動産取得税などの税金が課税されますので、その辺についても頭の片隅に置いておくとよいでしょう。
アパート購入時の物件価格について
アパート購入時の諸費用についてある程度わかってきたら、あとは購入する物件の価格について考えてみましょう。
アパートの購入価格は、新築か中古かによって金額が大きく変わってきます。
新築アパートの場合
新築のアパートを建てたり購入したりする場合の相場は、およそ1坪あたり50万円前後が目安となります。
ただ、これは木造の場合ですので、軽量鉄骨などになってくると70万円前後まで価格が上がります。
例えば、50坪の敷地に2階建て木造アパートを建てる場合の費用はおおむね4,000万円程度と考えられます(建ぺい率80%の場合)。
あとはそこに土地の値段がプラスされて物件価格となります。
例えば、東京都新宿区の土地の坪単価はおよそ300万円前後と言われていますので、50坪の土地だとするとおよそ1億5,000万円となり、アパート部分と合計すると1億9,000万円となります。
このように都心部の新築アパートの価格は、多くの割合を土地値が占めるという特徴があります。
中古アパートの場合
これに対し中古アパートの場合は、価格相場に大きなばらつきがあります。
なぜなら、中古アパートの場合は、新築のように「土地値+建築費用」という単純な計算で価格を算出できるわけではなく、売主自身の「事情」が価格に大きく反映されます。そのため、同じような物件でも価格に幅がでてくるのです。
では、実際にどのような物件が出回っているのか見てみましょう。
東京都、築10年前後の木造中古アパートの場合。
・新宿区 面積約74㎡ 総戸数8戸 価格1億500万円
・品川区 面積約194㎡ 総戸数12戸 価格1億6,800万円
茨城県、築10年前後の中古アパートの場合。
・茨城県 面積約337㎡ 総戸数6戸 価格3,700万円
・茨城県 面積約328㎡ 総戸数6戸 価格4,900万円
このように、東京都内と地方とで中古アパートの価格が大きく違うことがわかります。東京都内の場合は人口が今なお増えていて賃貸需要があるため、中古でも人気があります。
また、土地の価格が大幅に高いため、地方よりもかなりの価格差が出ることになります。一方、地方の場合は土地値が非常に安いため、価格が都内のアパートよりも大幅に安くなります。中古アパートは新築に比べてアパート部分(いわゆる上物部分)の価格に違いが出やすい傾向があります。そのため、うまく物件を見つけることができれば、割安な価格で中古アパートを購入できる可能性も十分あります。
まとめ
今回は、アパート購入にかかる費用や物件価格の相場観についてご紹介しました。
アパート購入は、購入した時点で終わるのではなく、そこからがスタートです。
そして、購入時にいくらの費用を投じるかによって、その投資の利回りがほぼ確定します。
アパート購入をする際には、この記事を参考にして、購入時にかかるあらゆる費用について見積もりを誤らないよう注意しましょう。
関連記事:アパート経営を失敗する人に多い2つの特徴
関連記事:よくある失敗例…中古アパート経営の場合
今の日本の人口動向に沿って設計「新築一棟投資法」とは?解説本無料プレゼント