不動産投資コラム

空室の原因に?管理状態のチェックポイントと改善策

2020/02/21
行政書士棚田 健大郎
空室の原因に?管理状態のチェックポイントと改善策

前回 は、立地条件の悪い物件の空室対策について解説しました。
連載第2回目の今回は、管理状態に問題があって空室が埋まらない場合の対策について解説していきたいと思います。

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空室を埋める方法その2:管理状態の改善

管理状態の問題点については、立地条件とは違い問題点があること自体に大家自身気がついていないケースがよくあります。立地条件は悪くないのに、なかなか空室が埋まらないという大家さんは、次のチェック項目に当てはまる箇所があるか確認してみましょう。

管理状態がすぐわかる3つのチェックポイント

物件の管理状態は以下の3つのチェックポイントを確認することで、意外と簡単にわかります。

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チェックポイント1:集合郵便受は荒れていないか?

物件の管理状態が最もよくわかるのが、集合郵便受けです。
多くの場合、エントランスなどの共用部分に設置されていますが、管理が行き届いていない物件については、集合郵便受付近が荒れていることがよくあります。

例えば、チラシなどが集合郵便受から溢れていて、通路に散乱しているのに誰も拾わず踏み潰されているケースや、集合郵便受け自体が古くなって錆び付いているケースなどが悪い例です。

集合郵便受付近は、物件の共用部分の中で最も汚れやすい場所で、定期的にちゃんとした清掃がされていないとすぐに管理状態の悪さがわかります。管理会社に管理を委託しているのに、集合郵便受付近が汚い場合は、すぐに連絡して対処してもらいましょう。

また、物件を案内した際に、外観の次にお客さんの目に入るのが集合郵便受です。
ここが錆び付いていて、古い印象を与えてしまうと、室内を見学する前にお客さんの気持ちが離れてしまいます。

集合郵便受の耐用年数はおよそ10年ですので、10年を超えている場合はできるだけ早く交換した方が良いでしょう。

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チェックポイント2:下水の臭いが上がってきていないか

下水の臭い
室内に入った時に、まず確認すべきことは「臭い」です。
長期空室状態が続いていると、室内に下水の臭いが充満しているケースがあるため注意しなければなりません。

「なんか臭う」

と思ったら、それはおそらく下水の臭いが部屋まで逆流していることを意味しています。

人が住んでいる場合、定期的に排水管に水が流れるため、臭いが上がってくることはほとんどありませんが、空室の場合で誰も水を流していないと、臭い下水の臭いが乾いた排水管を逆流して上がってきてしまうのです。

もしも室内が臭う場合は、次のような対策をとりましょう。

大量の水を定期的に流す

臭いが上がってくる原因は、排水管の内側が乾いているからです。
そこで、ペットボトルなどに水を入れて、できれば10リットルくらいを目安に毎週流すと改善してきます。

流す場所は、洗濯機置き場の排水溝お風呂の排水溝キッチンの排水溝トイレなどです。特に、洗濯機置き場の排水溝は臭いが上がってきやすい傾向がありますので、水を大量に流した後に、排水溝をラップなどで覆っておくとよいでしょう。

排水管清掃を手配する

分譲マンションの場合は、毎年全戸一斉の排水管清掃が実施されることが多いのですが、1棟アパートやマンションを所有している方の場合は、自分自身で手配しない限り排水管清掃は行われません。

臭いがするということは、排水管内部が汚れている可能性も十分に考えられますので、臭いがひどい場合は、高圧洗浄による排水管清掃を業者に手配することをおすすめします。

部屋に入った瞬間に臭いがすると、お客さんから「何の臭いですか?」といきなり質問されてしまい、かなりのマイナスイメージになりますので、十分注意しましょう。

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チェックポイント3:室内の清掃状態

清掃状態
ルームクリーニングが終わってから、一度も現地を確認していないという大家さんについては、ぜひ一度室内の清掃状態を確認することをおすすめします。いくらプロに頼んだからとはいえ、掃除を担当する人によって、かなり良し悪しに差が出るからです。

よく見ると細かなチリやホコリ、髪の毛などが落ちていることはよくあります。
また、頼んでいた修繕がきちんとされていないケースもありますので、施工後の確認は必ずした方がよいでしょう。

また、空室期間が長くなると、その分内見によって人が出入りするため、徐々に部屋が汚れていってしまいます。そのため、現地に行く際にはクイックルワイパーやモップなど、最低限の清掃用具を持参して、その場で清掃することが大切です。

このように、管理状態については、大家自身が動くことで比較的簡単に改善することができます。空室がなかなか埋まらないと感じたら、一度現地に行って上記チェックポイントについて確認してみることをおすすめします。

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棚田 健大郎

行政書士

棚田 健大郎

行政書士

大手人材派遣会社、不動産関連上場会社でのトップセールスマン・管理職を経て独立。棚田行政書士リーガル法務事務所を設立。現在に至る。

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