決算書の科目間違い。法人税の修正申告提出できる?
第1期の法人税申告を行いました。
会計ソフトで電子申告したのですが、役員立替とするところを現金支払いで計上しており、所持金マイナスのまま決算書を作成したものを提出してしまいました。
現金マイナス分を役員立替に移行したいのですが、修正申告はそのまま再度電子申告すればよろしいのでしょうか?
(期末は5月末のため、申告期限は7月末です。)
6月頭に申告し、国や地方から何も連絡はありません。
また、第1期は赤字のため、修正しなくても支払う税金に影響はありません。
期首がマイナス残高スタートとなってしまいますが、このまま何も修正しないと、税務上何か問題になりますでしょうか?
ずさんな会計と思われて、今後の銀行からの印象が悪くなるのであれば、直ちに修正したいです。
修正申告が提出できる要件というものがあります。
国税通則法第19条1項に規定があり、(簡略して書きますが)下記の要件のいずれかに該当する場合に修正申告が提出できるとされています。
- 税額に不足額があるとき
- 純損失等の金額が過大であるとき
- 還付金の額が過大であるとき
- 納税額がなかったものが、納付すべき税額があるとき
税額に変更がある場合、もしくは欠損金に変動がある場合に限られています。
税額に影響がない決算書の表記の問題であれば、修正申告の要件に該当しないことになります。
修正申告とは、期限後に誤りがあった場合の申告です。
期限内での修正は、「訂正申告」として最終的に提出した申告書が採用されます。
金融機関には、説明できれば問題ないですがあまり印象は良くは映らない可能性があります。
訂正申告で提出できるのであれば、今からでも提出されるのがよいでしょう。
2023/03/03
今の日本の人口動向に沿って設計「新築一棟投資法」とは?解説本無料プレゼント
回答者渡邊 浩滋
税理士・司法書士