アパートの贈与。課税の対象になるのは簿価か?固定資産税評価額か?
今年に築40年の木造アパートを、母から贈与を受けました。
来年、贈与税の申告書を提出する必要がありますが、贈与税の課税対象として記載するのは、建物の簿価は30万円でしょうか?
それとも令和3年度の建物の固定資産税の評価額は350万円かどちらでしょうか?
建物を贈与する場合には、財産評価基本通達が適用されます。
原則は、固定資産税評価額で評価することになります。
アパートなどの貸家であれば、
固定資産税評価額×(1-0.3)となります。
なお、アパートの入居者から敷金などを預かっている場合には、その敷金相当額の現金を一緒に贈与しないと、負担付贈与になってしまいます。
負担付贈与とは、贈与する財産に債務などの負担が付いている贈与契約です。
敷金は、将来入居者に返還する義務があるため、債務に該当します。
この負担付贈与になると、贈与する財産の評価額が異なります。
負担付贈与となると時価での評価額をもって贈与税の課税対象としなければなりません。
時価での贈与になると、評価額としては高額になる可能性があり、贈与税も高額になる可能性があります。
負担付贈与にしたくなければ、敷金の負担を引き継がせないように、敷金相当額の金銭を一緒に贈与することです。
2022/07/29
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回答者渡邊 浩滋
税理士・司法書士