不動産投資のQA

これって経費になるの、ならないの?確定申告する場合の項目はなに?そんな疑問に大家専門の税理士がお答えします。

役員借入金に利息をつけるべき?

会社で賃貸物件を所有して賃貸しています。
賃貸物件を購入したときに、代表者である私が会社に2,000万円を貸し付けしました。

この貸し付けについて利息を取らないといけないのでしょうか?
利息を取るにしても、会社が黒字となってからにしたいのですが。

個人が会社にお金を貸し付ける場合には、利息を取らなくなくても問題になることはありません。

民法では、お金を貸した場合に、特約がなければ、利息を求めることができないことになっています。原則は無利息です。

一方、会社が個人にお金を貸し付ける場合には、利息を取らなくてはなりません

会社は営利目的で活動しているからです。

したがって、個人が会社にお金を貸し付けているのであれば、特に利息を取らなくてもよいと考えます。

ただし、利息を取らないことで、個人の所得税の負担を不当に減少させることと認められる場合には、利息相当額が課税される可能性があります。

過去の裁判例では、代表者が会社に約3,455億円の貸し付けをしたものに対して利息を取らなかったことで、利息相当額の課税が認定された事例があります。

2,000万円程度の貸し付けであれば、課税が認定されることはないかと考えます。

2022/02/18

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渡邊 浩滋

税理士・司法書士

渡邊 浩滋

税理士・司法書士

経営難だった実家のアパート経営を大きく改善し、大家さん専門の税理士事務所を設立。北海道から沖縄まで幅広く相談を受ける。セミナー、出版、連載など多方面で活躍。専門税理士ネットワーク『knees』メンバー。

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